入門テキスト 安全学

向殿 政男著
2016年3月18日 発売 在庫なし
定価 2,420円(税込)
ISBN:9784492223703 / サイズ:A5/並/232

ガス機器、エレベーター、立体駐車場などの事故事例から大災害への備えまで
どうしたら「安全」は手に入るのか?

第一人者が体系的に書き下ろした待望の決定版

安全とは「許容不可能なリスクがないこと」
リスクとは「危害の発生確率とひどさの組み合わせ」
「利便性と危険性」とを考慮してリスクは受け入れる=「安全」と考える
「絶対安全」=「リスクゼロ」はありえない


【主要目次】
序章 さまざまな安全対策が求められている
 多発する身の回りの製品事故
 こんにゃくゼリーによる窒息事故
 エスカレーター転落事故
 メーカーと消費者の責任と役割
第1章 安全とは何か
 安全はリスクによって定義される
 「受け入れ可能なリスク」とは何か
 絶対安全は存在しない=リスクゼロはありえない 
第2章 安全学を確立する
 安全を「見える化」する
 「技術的」「人間的」「組織的」:三つの側面から見る 
第3章 リスクアセスメントとは何か
 危険源をいかに同定するか
 リスクを評価する
第4章 リスク低減のための三つのステップ
 「六本木ヒルズ」で大型自動回転ドア事故が発生
 3ステップメソッド――リスク低減には順番がある
 ふじみ野市プール事故に見る3ステップの重要性
第5章 安全のための技術
 ヒューマンエラーとフールプルーフ
 機械は故障するものである
 「フォールトアボイダンス」
 「フォールトトレランス」
 フェールセーフ=機械が壊れても安全である
 ハイボールの原理
第6章 安全のための人間力
 人間と機械との微妙な関係
 自動車の安全を考える
 人間のミスの背景と対応
第7章 安全のための組織、制度
 法律で安全が確保できるか
 認証と認定
 国の基準は最低基準でしかない
第8章 企業における安全の確立と信頼の獲得
 なぜエレベータ事故が起きたのか
 安全はコストではなく将来に向けた投資である
 「安心=安全×信頼」のリスクコミュニケーション
 企業トップに求められるリスク対応力
第9章 大災害にどう備えるか
 東日本大震災に学ぶこと
 福島第一原発事故を振り返る
 原発は最後の最後でフェールセーフになっていない
 放射線の安全について考える
第10章 安全は誰がどう確保するのか
 個人および社会の安全文化
 企業および組織の安全文化
 国および規制側の安全文化
第11章 安全学で未来を考える
 自動ブレーキが普及し始めた理由
 都市交通の未来はどうなるか
 安全技術の現在、過去、未来
 社会全体で安全づくりをする時代





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概要

事故を防ぐ、リスクを最小化するモノづくりの思想、消費者の心がまえはどうあるべきか。総合的な学問である「安全学」を説く初の書。

目次

序章 さまざまな安全対策が求められている
 多発する身の回りの製品事故
 こんにゃくゼリーによる窒息事故
 エスカレーター転落事故
 メーカーと消費者の責任と役割

第1章 安全とは何か
 安全はリスクによって定義される
 「受け入れ可能なリスク」とは何か
 絶対安全は存在しない=リスクゼロはありえない
 
第2章 安全学を確立する
 安全を「見える化」する
 「技術的」「人間的」「組織的」:三つの側面から見る
 
第3章 リスクアセスメントとは何か
 危険源をいかに同定するか
 リスクを評価する

第4章 リスク低減のための三つのステップ
 「六本木ヒルズ」で大型自動回転ドア事故が発生
 3ステップメソッド――リスク低減には順番がある
 ふじみ野市プール事故に見る3ステップの重要性

第5章 安全のための技術
 ヒューマンエラーとフールプルーフ
 機械は故障するものである
 簡単に壊れないものをつくる 「フォールトアボイダンス」
 不具合が起きても機能遂行を可能にする「フォールトトレランス」
 フェールセーフ=機械が壊れても安全である
 ハイボールの原理
 安全なシステムのつくり方:危険検出型と安全確認型
  
第6章 安全のための人間力
 人間と機械との微妙な関係
 自動車の安全を考える
 コラム 人間のミスの背景と対応

第7章 安全のための組織、制度
 組織・制度で安全を守る
 法律で安全が確保できるか
 認証と認定
 国の基準は最低基準でしかない
  
第8章 企業における安全の確立と信頼の獲得
 なぜエレベータ事故が起きたのか
 安全はコストではなく将来に向けた投資である
 「安心=安全×信頼」のリスクコミュニケーション
 コラム 企業トップに求められるリスク対応力

第9章 大災害にどう備えるか
 東日本大震災に学ぶこと
 福島第一原発事故を振り返る
 原発は最後の最後でフェールセーフになっていない
 コラム 放射線の安全について考える

第10章 安全は誰がどう確保するのか
 個人および社会の安全文化
 企業および組織の安全文化
 国および規制側の安全文化

第11章 安全学で未来を考える
 自動ブレーキが普及し始めた理由
 都市交通の未来はどうなるか
 安全技術の現在、過去、未来
 社会全体で安全づくりをする時代

著者プロフィール

向殿 政男  【著】
むかいどの まさお

1942年生まれ。70年明治大学大学院工学研究科電気工学専攻博士課程修了。70年明治大学工学部電気工学科専任講師。78年同教授、89年明治大学理工学部情報科学科教授、96年明治大学大学院理工学研究科委員長、2002年明治大学理工学部学部長。2013年から明治大学名誉教授。2009年から明治大学校友会会長。1987年国際ファジィシステム学会(IFSA)副会長。93年日本ファジィ学会会長、2002年日本信頼性学会会長、2006年日本学術会議連携会員。2015年「安全功労者内閣総理大臣表彰」受賞。専門分野は、情報学、安全学(フェールセーフ理論、フォールトトレラントシステム、機械安全)、論理学(多値論理、ファジィ論理)。