経済学入門(第4版)

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金子 昭彦著/田中 久稔著/若田部 昌澄著
2026年3月18日 発売
定価 4,180円(税込)
ISBN:9784492315705 / サイズ:A5/並/602

本書は2000年に初版が出てから,今日まで版を重ねてきました.第4版はかなり全面的な変更を加えています.第1に,数学の利用を高度化しました.理系・文系を問わず,現在数学教育の重要性が広く認識されるようになりました.このことを受けて,ミクロ経済学理論の記述に際しては簡単な微積分を利用しています.とくに,財の数量は常に連続的であるとして,第3版までの離散的なケースの解説は省きました.個別には,次の点を変えました.
・序章では,最近にわかに復活してきた資本主義という概念について,経済学の観点から議論しています.
・第3版では,第2章で企業と家計を論じ,その後第3章で供給曲線と需要曲線を導きましたが,第4版では,第1章で消費,第2章で生産を論じる形に整理しました.
・中・上級のミクロ経済学との接続を考えて,第7章では,2 財モデルの解説を行いました.すなわち,効用関数と予算制約を導入し,制約付き最適化問題の解として需要関数を導出する方法をわかりやすく解説しています.
・上述の変更に対応して,数学付録を大幅に拡充しました.
・第3版では第14章にあった経済成長論の議論を,第4版では第9章「長期モデル」に統合し,マクロ経済学における長期理論の枠組みを体系的に理解できるようにしました.
・第11章では,11.5節でIS-MPモデルも取り上げ,近年のように中央銀行が利子率を政策変数として運営する金融政策の仕組みを理解・分析できるようにしました.さらに,非伝統的金融政策についての解説を加えました.
・第12章では,12.5節で開放マクロ経済学の基本である国際金融のトリレンマについて触れています.
これらを加えたことで,本書を用いると入門段階の経済学はかなりの部分まで学ぶことができます.また残りの章も全面的に書き改められています.
第2に,データは,ほぼ全面的に改訂しました.第3に,コラムを刷新し,とくに日本の話題を多く取り入れました.現在みなさんが学ぶ経済学の大部分は西欧社会で生まれたものであることは事実です(終章を参照のこと).そこから,経済学は日本には当てはまらない,という人もいます.けれども,コラムで見るように,この教科書で学ぶ経済学は日本の事例をよく説明することができます.経済学は日本にも当てはまるのです.
--「はじめに」より

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概要

ミクロ・マクロの初歩が一冊にまとまった定評のあるテキストの最新改訂版。学生からの感想・反応を踏まえて、よりわかりやすく改訂。

目次

序 章 経済学とは何か
第1部 ミクロ編
第1章 消費の理論
第2章 生産の理論
第3章 完全競争市場
第4章 不完全競争市場
第5章 市場と情報
第6章 外部性と公共財
第7章 2財モデルと分業の利益
第2部 マクロ編
第8章 データで見るマクロ経済
第9章 長期モデル
第10章 貨幣と物価水準
第11章 短期モデル
第12章 短期開放経済モデル(マンデル=フレミングモデル)
第13章 総需要-総供給モデル(AD-ASモデル)
終 章 今後の学習のために
さらに学習するための読書案内
数学付録

著者プロフィール

金子 昭彦  【著】
かねこ あきひこ

早稲田大学政治経済学術院教授.1969年生まれ.早稲田大学政治経済学部経済学科卒業.大阪大学大学院経済学研究科博士課程中退.博士(経済学).
主な著書・論文に,『財政入門』(共著,中央経済社,2019年),“Fertility decline and a pay-as-you-go pension system in a two-sector model,”(共著,Metroeconomica, 2022),“Impact of PAYG pensions on country welfare through capital accumulation,”(共著,International Economics and Economic Policy, 2024),“Examining the effect of a child tax on fertility in a two-sector model,”(International Review of Economics, 2025)等.
第8章~第13章担当.

田中 久稔  【著】
たなか ひさとし

早稲田大学政治経済学術院教授.1974 年生まれ.早稲田大学政治経済学部経済学科卒業.早稲田大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学.ウィスコンシン大学マディソン校Ph.D.
主な著書・論文に,『経済数学入門の入門』(岩波新書,2018年),『計量経済学のための数学』(日本評論社,2019 年),『R による実証分析』(共著,オーム社,2023年),“Differential geometry for the optimal design of the contingent valuation method,”(Information Geometry, 2023),“Dually flat structure of binary choice models,”(Information Geometry, 2024)等.
序章,第1章~第7章,数学付録担当.

若田部 昌澄  【著】
わかたべ まさずみ

早稲田大学政治経済学術院教授,内閣府経済財政諮問会議議員.1965年生まれ.早稲田大学政治経済学部経済学科卒業.早稲田大学大学院経済学研究科,トロント大学経済学大学院博士課程単位取得退学.日本銀行副総裁(2018~23年).
主な著書に,『昭和恐慌の研究』(共著,東洋経済新報社,2004年.日経・経済図書文化賞),『危機の経済政策』(日本評論社,2009年.石橋湛山賞),『経済学者たちの闘い[増補版]』(東洋経済新報社,2013年),Japan's Great Stagnation and Abenomics(Palgrave Macmillan, 2015),『国力研究』(共著,産経新聞出版,2024年)等.
はじめに,終章,さらに学習するための読書案内,コラム担当.