経営者の〈付加価値〉

理論構築者としてのトップ・マネジメント

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沼上 幹著
2026年7月1日 発売
定価 4,180円(税込)
ISBN:9784492503676 / サイズ:A5/上/430

付加価値が生み出せる経営者とは、
「情報処理に優れた管理者」か? 「新しい戦略の創造者」か?

経営者の創造性とは、他の経営者が何も見ないところに問題を見いだし、他の経営者が方向を失うところに問題追求も道を見いだすことにある。

優れた経営者が外部の他の経営者や外部の投資家に対してもつ優位性は、単に現場の情報を知っていることではない。それらの近位項(手がかり)を用いて、自社の本質を見抜き、未来に向けて発展させるための理論を構築する「暗黙に知るプロセス」に優れていることが経営者の優位性を支えているのである。
優れた経営者とそうでない経営者の差は、同じ情報を得ていても会社を発展させられる構想が創り出せるか否かという点にあるのである。経営者の〈付加価値〉の本質的な差は、この暗黙の統合を行なう思考作業の濃淡にあり、その思考を展開する熟練の高低にある。

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概要

お金を出す投資家や他の経営者にできなくて、その経営者だけができることとは何か。素朴な疑問を徹底追求した大著。

目次

序章 多角化企業のトップ・マネジメントというレイヤー
第Ⅰ部 代理人モデルにおける経営者の〈付加価値〉
第1章 現代の多角化企業経営
第2章 多角化企業経営のパラダイム(見本例)--ジャック・ウェルチの経営
第3章 垂直的付加価値のフレームワーク
第Ⅱ部 経営者の〈付加価値〉を求めて
第4章 多角化企業経営の古典的なフレームワーク再訪
第5章 付加価値のダイナミクス
第6章 シナジーの構造
第Ⅲ部 創造的企業者モデルの探索--シナジーコア理論の構築
第7章 多角化企業の実証研究ともう1 つのシナジー効果
第8章 経営者による知識創造--日立製作所の全社トランスフォーメーションとシナジー・コア・メカニズムの理論化
第Ⅳ部 おわりに─〈付加価値〉のための対話
終章 価値創造のための対話

著者プロフィール

沼上 幹  【著】
ぬまがみ つよし

早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター 研究院教授
一橋大学社会学部卒業。一橋大学大学院商学研究科博士(商学)。一橋大学大学院経営管理研究科教授、同大学理事・副学長、組織学会会長などを経て現職。経営学における新たな研究手法を確立した功績により紫綬褒章受章。著書に『液晶ディスプレイの技術革新史:行為連鎖システムとしての技術』(白桃書房、1999年)、『行為の経営学:経営学における意図せざる結果の探究』(白桃書房、2000年)、『組織戦略の考え方: 企業経営の健全性のために』(ちくま新書、2003年)、『組織デザイン』(日経文庫、2004年)、『組織の〈重さ〉:日本的企業組織の再点検』(軽部大・加藤俊彦・田中一弘・島本実と共著、日本経済新聞社、2007年)、『経営戦略の思考法:時間展開・相互作用・ダイナミクス』(日本経済新聞出版、2009年)、『小倉昌男:成長と進化を続けた論理的ストラテジスト』(PHP研究所、2018年)、『わかりやすいマーケティング戦略(第3版)』(有斐閣アルマ、2023年)などがある。