AI倫理

原理、挑戦、そしてチャンス

試し読み
ルチアーノ・フロリディ著/藤本 一勇監訳/NTTデータ・コンサルティング・イニシアティブ訳
2026年6月17日 発売
定価 3,740円(税込)
ISBN:9784492558669 / サイズ:四六/上/528

「社会善としてのAI」とは何か

米イェール大学デジタル倫理センター教授の世界的権威が、
AIと共存するための社会構想と行動基準を提示する。


これまでAIを含むデジタル技術に関する経営者の関心は、それらをいかに活用して利益を最大化し、ビジネスを成長させるかにありました。人材や組織をどう見なおし、変革を定着させるかも重要なテーマでした。しかし、日々高度化するAIは、私たちにより本質的な問いを投げかけています。
「AIは人間の価値観や社会の秩序をどのように変えていくのか?」
「企業は、変化する社会においてどのような役割を果たしていくべきか?」
「人間とAIの共生において、人間らしさとは何か、そしてそれをどう守るのか?」
「急速に進歩する技術に対して、私たちはどのような原則をもって対処すべきか?」
こうした問いに向き合うことが、いまや不可欠になっています。
私自身、AI導入やデジタル変革を進めるなかで、AIガバナンスやデジタルレギュレーションに関する判断軸の必要性を痛感してきました。AIの回答の透明性や説明責任、アルゴリズムのバイアス、個人情報の扱い、そして社会や環境への長期的影響――これらは技術や経済の視点だけでは十分ではありません。「人間とAIの関係」における、哲学的な視点が不可欠なのです。(「訳者まえがき」より)


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概要

AIを扱う経営者、技術者たちが持つべき倫理観とは? AI倫理の世界的権威がAIと共存するためのルールを提言。

目次

第Ⅰ部 AIを理解する
第1章 過去――AIの誕生
第2章 現在――知能ではなく、新しい形のエージェンシーとしてのAI
第3章 未来――AIの予想される発展
第Ⅱ部 AIを評価する
第4章 AIの倫理原則の統一的な枠組み
第5章 原則から実践へ――非倫理的であることのリスク
第6章 ソフト倫理とAIガバナンス
第7章 アルゴリズム倫理のマッピング
第8章 悪しき実践――AIの社会的悪用
第9章 グッドプラクティス――社会善のための適切なAI利用
第10章 よいAI社会を実現するために――いくつかの提言
第11章 ギャンビット――気候変動へのAIインパクト
第12章 AIと国際連合の持続可能な開発目標
第13章 結論 グリーンとブルー

著者プロフィール

ルチアーノ・フロリディ  【著】
るちあーの・ふろりでぃ

英オックスフォード大学教授を経て、現在、イェール大学デジタル倫理センター創設ディレク
ター、イェール大学認知科学教授。ボローニャ大学文化コミュニケーション社会学教授も務める。情報哲学
の創始者であり、イタリアで最も影響力のある思想家の一人。情報哲学、デジタル倫理学、AI倫理学、技術
哲学に関する多数の著書がある。2022年、情報哲学の基礎を築いた功績が認められ、大十字騎士団の称
号を授与された。

藤本 一勇  【監訳】
ふじもと かずいさ

1966年生まれ。早稲田大学文学学術院文化構想学部教授。著書に『情報のマテリアリズム』(NTT出版、2013年)、『ヒューマニティーズ 外国語学』(岩波書店、2009年)などがある。また訳書に、ハルバースタム『失敗のクィアアート――反乱するアニメーション』(岩波書店)、デリダ『プシュケーーー他なるものの発明』(全2巻,岩波書店)などがある。

NTTデータ・コンサルティング・イニシアティブ  【訳】
NTTでーた・こんさるてぃんぐ・いにしあてぃぶ

NTT データグループでコンサルティング業務を行う、株式会社 NTT データ内の組織、株式会社 NTT デ
ータ経営研究所、フォーティエンスコンサルティング株式会社、株式会社 NTT データ数理システムの4社の
事業連携。フォーサイト起点の社会イノベーションを共通コンセプトとし、政府機関を中心とした公共分野か
ら、金融、小売、製造、サービスなどの幅広い業界に対しコンサルティングを行っている。将来のあるべき姿の
研究から、政策提言、コンソーシアム運営、企業の戦略立案、業務改革支援など、さまざまな社会課題や経営課
題の解決に向け3000名を超える各領域のプロフェッショナルが、専門性とノウハウを結集しながらコンサ
ルティングサービスを提供している。