特集「ゼネコン大再編」を担当した具志堅聡です。
ゼネコン業界で今、再編の動きが活発化しています。インフロニア・ホールディングスによる三井住友建設の買収は業界の準大手クラス同士、大成建設による東洋建設の買収はスーパーゼネコンがマリコン(海洋土木)をのみ込むという構図でした。
足元では、受注環境が改善しています。データセンターや工場をはじめ建設工事が豊富にあり、受注時の採算を確保することで好業績のゼネコンが目立ちます。また、高市早苗政権下で防衛や国土強靱化関連の工事需要が拡大するといった思惑から、株価は上昇基調にあります。
明るい話ばかりではありません。建設業界は従前からの担い手不足に加え、2024年4月に残業規制が適用されて人手不足が深刻化しています。加えて、電気や通信、空調など専門性の高い設備の工事を担う「サブコン(専門工事会社)」の確保が難しくなっています。建設コストの高騰などを背景に、発注者側が再開発計画の中止や延期を余儀なくされています。
建設工事は国内外の景気や公共事業などに左右されるため、好環境がいつまでも続く保証はありません。こうした状況下で、人手不足の解消や事業領域の拡大、景気循環の影響を受けにくい収益構造への転換を行う手段として、M&A(合併・買収)に動くゼネコンが現れています。危機感を持つゼネコン幹部は少なくなく、「買われるくらいなら買収側に回りたい」「事業環境が悪くなる前に手を打ちたい」といった声が出ています。
そこで、今後想定される「3つの再編パターン」を整理し、ゼネコン各社のメインバンクの状況から「次の一手」を考えました。中小建設会社に忍び寄るアクティビスト(物言う株主)の動きや、洋上風力発電施設の建設で進む連携などにも焦点を当て、再編を予測するうえでのヒントを探りました。
今回の特集ではそんな注目のテーマに、ビジネスパーソンにとって必読の情報を盛り込みました。ぜひ手に取ってご覧ください。
担当記者:具志堅 聡(ぐしかた さとし)
東洋経済記者。建設、ホテル、アミューズメント・レジャー業界を担当。2014年に西日本新聞社入社。経済部や国際部・釜山駐在などを経て、23年からヤフー(現・LINEヤフー)で、Yahoo!ニューストピックスを編集。25年に東洋経済新報社入社。学生時代には韓国とイギリスに交換留学。大分市出身。
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