週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌

担当記者より
2026年3月28日号
2026年3月23日 発売
定価 950円(税込)
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【第1特集】迷走 パナソニック

黒字下で社員約6%のリストラを敢行したパナソニック ホールディングス。計画未達、前言撤回が相次ぎ迷走する経営には社内外から不安の声が聞こえてきます。電機の名門はかつての輝きを取り戻すことができるのでしょうか。特集「迷走 パナソニック」では、大規模構造改革でも打開の兆しが見えない現状や、家電、エナジー、インダストリー、コネクトなど主要事業の現在地についてリポート。さらに覆面座談会で社員の本音に迫ります。
 

【第2特集】検証 ニデック


会計不正の責任を追及され創業者・永守重信氏は退場した。ニデックはどこに向かうのか。
 

担当記者より

特集「迷走 パナソニック」を担当した梅垣です。

パナソニック ホールディングスが大規模な人員削減を伴う構造改革を行い、事業会社のパナソニック株式会社を「発展的に解消」すると発表したのは昨年2月のことでした。

それから1年、パナソニックの内部で今何が起きているのか、これから何が起きようとしているのかをテーマに取材を進めてきました。

楠見雄規社長をはじめ、事業会社の幹部、現場の従業員の方々など、多くの皆さんからお話を伺う過程で見えてきたのは、それぞれ立場は違っても「パナソニックを変えなければいけない」という思いは同じだということです。

しかし、全体の足並みはまだそろっていません。ホールディングス、事業会社、社内カンパニー、事業部、現場の各レイヤーで、問題の捉え方や、その解決に向けた方策、根本となる考え方が異なり、相互にぶつかり合ってしまっています。

そうした個別の事象としては小さな衝突が、積み重なることで徐々に大きくなり、グループ全体の方向性がうまく定まらない、外部から見れば統一感のない動きになってしまっているのではないか。そうした仮説と問題意識をもって、特集をまとめました。

このような問題は、パナソニックだけで起きているわけではありません。卑近な例でいえば、当社も同様です。JTC(伝統的日本企業)にお勤めの皆様、ぜひお読みいただけると幸いです。

担当記者:梅垣 勇人(うめがき はやと)
証券業界を担当後、2023年4月から電機業界担当に。兵庫県生まれ。中学・高校時代をタイと中国で過ごし、2014年に帰国。京都大学経済学部卒業。学生時代には写真部の傍ら学園祭実行委員として暗躍した。休日は書店や家電量販店で新商品をチェックしている。

 

目次

第1特集
1万2000人リストラでどうなるか
迷走 パナソニック


Part1
不協和音

1万2000人リストラの波紋 大規模構造改革でも変われぬ悲哀
パナソニックの主要事業 シナジーなき5兄弟の同床異夢
ソニーと日立の背中は遠い パナソニック「停滞」の本質
[インタビュー]全盛期の経営者は何を語っていたか

Part2
生存戦略

家電の王者パナソニック 売却・撤退見送りも 存亡の危機続く
社運懸けて投資した車載電池が不振 AI向け電池はパナの救世主か
生成AIの進化で市場が激変 ブルーヨンダーに「SaaSの死」リスク
閉鎖したパナ福島工場の現在
現役・元社員覆面座談会

ホワイト職場だが、縦割りで本社とは距離
分解すれば企業価値が高まる? 「パナソニック解体」のススメ

第2特集
検証 ニデック
永守イズムが招いた蹉跌

引き際を見誤った カリスマ経営者の末路
車載はリストラ必至 問われる岸田社長の采配
「ニデック企業統治は仏作って魂入れず」
くみしやすい監査法人にかけ続けたプレッシャー
元後継候補が語る 永守イズムの功罪

産業リポート
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