週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌

担当記者より
2026年7月4日号
2026年6月29日 発売
定価 950円(税込)
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【第1特集】エアライン新局面

コロナ禍が終わりエアライン各社は過去最高レベルの業績を達成しています。地政学的な不安要素は残るものの、業界は新たな成長軌道に乗っています。日本の航空業界も上昇気流を捉えて伸ばせるか。ANAとJALの成長戦略の違いや課題に加え、成田空港拡張の行方、国内線の惨状や地方空港の生き残り策をリポートしています。さらに日本航空(JAL)・鳥取三津子社長とANAホールディングス・芝田浩二社長の独占インタビューも掲載しています。
 

【第2特集】スタートアップ新聖地 九州・福岡の「磁力」

全国的に少子高齢化が進む中、福岡市は人口が2040年まで増え続けると予想される異質の都市だ。開業率も7年連続で全国トップ。上場企業から海外のスタートアップまでを引き付ける「磁力」の神髄をリポートする。
 

【産業リポート】現地ルポ 超速進化する中国EV


バッテリー、自動運転の進化が止まらない。日本車に活路はあるか。
 

担当記者より

特集「エアライン 新局面」を担当した劉彦甫です。
 
私は台湾の政治経済や米中関係など国際情勢をウォッチしていることもあり、飛行機に乗る機会が多いです。コロナ禍で台湾に帰省する際には、乗客が私一人なのに対してCAが3人もつくという異常事態を経験し、どれだけ航空業界が厳しい状況に追い込まれていたか、乗客の一人として経験しました。それが、今や航空業界は息を吹き返し、増大する航空需要を取り込もうと世界で競争が激化しています。

先日、夜9時すぎに台湾の桃園国際空港に到着する成田発の航空便に乗った際に、周囲は日本・台湾人客が半数ほどいたものの、もう半分は欧米人の客で占められていました。なぜだろうと疑問を覚えましたが、台湾に到着して一気に解決しました。23時以降に桃園を出発する欧米行きの便への乗り継ぎ客だったのです。欧米から台湾経由で日本や東南アジアなどに向かう旅客を台湾の航空業界が積極的に取り込もうとしている姿勢を実感した瞬間でした。

今回の特集ではANAとJALという日本を代表する2大航空会社とその両社をとりまく事業環境として、成田空港などのインフラも取り上げています。両社とも成長戦略を掲げ、その柱として国際線旅客を挙げており、日本経由のアジアと欧米の乗り継ぎ旅客もターゲットとしています。ただ、国際旅客の取り込み競争において、両社や成田など日本の空港は韓国や香港、台湾など近隣の航空業界に勝つことはできるのか。実際に国際線をよく利用する旅客の一人としては、上記の経験のように不安を覚えるところもあります。

日本の航空業界がコロナ後に迎えた新たな成長フェーズで、どこまで事業を伸ばしていけるのか。本特集の内容から期待と課題を感じ取っていただけたら幸いです。

担当記者:劉 彦甫(りゅう いぇんふ)
台湾台北市生まれの客家系。長崎県立佐世保南高校、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了、修士(ジャーナリズム)。専攻はアジア国際政治経済、東アジアジャーナリズム。現在は電機大手や電子部品、精密機械、医療機器、宇宙業界を担当。台湾や香港を中心に東アジアの動きも追いかける。趣味はピアノや旅行。

 

週刊東洋経済とは

週刊東洋経済

『週刊東洋経済』は、変化する世の中を確かな視点で解明する総合ビジネス週刊誌です。

創刊は1895年(明治28年)、日本国内で最も歴史のある週刊雑誌でもあります。企業戦略から主要業界事情、国内外の政治経済はもちろん、近年はビジネス実用、テクノロジー、社会問題まで、経済の複雑化やビジネスパーソンの関心の広がりに対応し、幅広いテーマを取り上げています。

一方で創刊以来、一貫しているのはセンセーショナリズム(扇情主義)を排除し、ファクトにこだわる編集方針を堅持することです。「意思決定のための必読誌」を掲げ、今読むべき特集やレポートを満載し、価値ある情報を毎週発信しています。

週刊東洋経済の編集方針

  1. 取材力
    当社に所属する約100人の経済専門記者が主要業界、全上場企業をカバー。国内外の経済や業界、企業などを深堀りし、他には読めない記事を提供。
  2. 分析力
    複雑な情報やビジネス慣習、制度変化などを分析し、的確に整理。表層的事象をなぞるのではなく、経済や社会の底流で起きている構造を読み解く
  3. 中立性
    企業や業界側の立場や事情に追従することなく、本誌記者は取材対象を客観的立場で分析・評価し、ときには忖度なく切り込む。

3つのポイント

視野が広がる幅広いテーマ
「健全なる経済社会を先導する」という創刊理念のもと、企業戦略やマクロ経済だけでなく、社会問題や海外情勢など幅広いテーマで特集を組み、中立的な立場で情報発信をしています。

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ビジネス誌の中で随一の規模を誇る約100人の記者集団が、「経済から社会を読み解く」スタンスで徹底取材。旬な情報を図解や表にまとめて、わかりやすく解説します。

『会社四季報』の独自データで深掘り
約3,900社の上場企業すべてに担当記者を配置。財務情報から海外進出情報など『会社四季報』ならではのデータベースから独自の切り口で深掘りし、分析した連載や特集を『週刊東洋経済』で展開しています。

目次

第1特集
エアライン新局面 ANA・JALを待つ乱気流

Part1
最高益だが漂う暗雲
国際線、貨物、マイレージ ANAとJAL 分かれる成長航路
[トップインタビュー]日本航空社長 鳥取三津子
 「マイルは誇れる唯一無二の事業 しっかり伸ばしていきたい領域だ」
[トップインタビュー]ANAホールディングス社長 芝田浩二
 「国際線旅客と貨物は成長柱 まだまだ伸びしろがある」

Part2
課題山積の国内航空業界

「第2位の輸出産業」のゲートウェー 成田空港、背水の拡張構想
訪日客の輸送に複線化必要 成田のボトルネック 「鉄道」が抱える課題
スカイマークは社長が交代 低収益にあえぐ国内線の惨状
新幹線と競合で生き残りへ 石川・小松空港の策と悩み

第2特集
スタートアップ新聖地 九州・福岡の「磁力」
[インタビュー]「スタートアップ都市ふくおか宣言」仕掛け人に聞く
 福岡市長 高島宗一郎
トップダウンで改革断行 起業家を生む福岡モデル
[インタビュー]九州のポテンシャルを語る!
 福岡県議会議長 蔵内勇夫/玉山銀行(台湾)福岡支店長 久保敏也
福岡ラーメン職人の豚骨と気骨
『会社四季報』最新夏号から 福岡トップ12銘柄を厳選!

産業リポート
現地ルポ 超速進化する中国EV
ポニーAI、驚愕コストでロボタクシー量産へ
[インタビュー]「中国から日系車の牙城を取り戻す」 東風日産乗用車総経理 関口 勲
異色の中国製EV「エムタ」が日本上陸

NEWS&TOPICS最前線
AIインフラ銘柄が演出 日経平均が初の7万円台に
調達額は史上最大の14兆円 スペースXの圧倒的影響力
3時間50分のニデック総会 問われる「永守イズム」脱却


連載
|経済を見る眼|税・社会保険料の負担は給付の視点も必要|藤森克彦
|トップに直撃|RIZAPグループ 社長 瀬戸 健
|フォーカス政治|高市政権に試練、自維連立政権の行方|塩田 潮
|マネー潮流|凍り付く高齢者マネー260兆円|中空麻奈
|中国動態|日本海と台湾東部に本気で挑む中国|益尾知佐子
|Inside USA|大統領の振る舞いを監視できないアメリカの想定外|瀧口範子
|少数異見|株主総会は個人投資家の声を聴く場だ
|新約ソニー|第2章 恐れるな。ただ信ぜよ 4|大西康之
|ゴルフざんまい|酷暑の日本でこそサマータイム導入を|小林浩美
|知の技法 出世の作法|停戦合意はなされたがイランとアメリカとの戦いはまだ続く|佐藤優
|話題の本|『女性たちの定年後 お金・仕事・暮らし』の著者 坊美生子氏に聞く ほか
|名著は知っている|『競争の作法』[下]|唐鎌大輔
|ビジネスと人生は絶望に満ちている|「らしくなる」ことは嬉しいのか悲しいのか|頭木弘樹
|西野智彦の金融秘録|銀行不倒神話の瓦解②
|21世紀の証言|人事院総裁 川本裕子 その3
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