特集「保険の正体」を担当した中村正毅です。
締め切りに追われ、目を充血させながら記事を執筆していたところ、プルデンシャル生命の関係者から電話がありました。今年3月に退職した元営業社員が、約600人分の顧客情報を持ち出していたことが発覚したという通報の電話でした。
早速取材を進める中で、見えてきた発覚の経緯はあまりにお粗末なものでした。この元社員は6月、顧客の氏名や保険料などの情報が記載された紙の資料を、東名高速道路のサービスエリアに立ち寄った際に紛失。その資料にはプルデンシャル生命の東京都内にある支社名が書かれており、拾得した人がその支社に善意で送付したことで、情報の持ち出しが発覚したというのです。
関係者によると、この元社員は顧客情報を転職先での営業に利用する意図はなかったなどと、会社側に説明しているようです。利用する気がない資料を、自宅に保管するわけでもなく、なぜ外出時に持ち歩いていたのかなど詳細はまだわかっていません。
プルデンシャル生命には、そうしたコンプライアンス意識が欠落している社員、元社員が少なくありません。退職時に顧客リストを持ち出し問題になるケースがこれまでも頻発しており、昨年には逮捕者も出ています。
不正のデパートのようになっているプルデンシャル生命ですが、ソニー生命をはじめとしてほかの保険会社も残念ながら似たり寄ったりの状況であり、笑っていられるほどの余裕はありません。
不祥事まみれの保険業界に、金融庁の職員たちが拳を握り締める中で、いつになったら正常化に向かうのか。本特集では騒動の渦中にある保険会社や社員に徹底取材して、その実情を解き明かしています。ぜひご覧いただければ幸いです。
担当記者:中村 正毅(なかむら まさき)
これまで雑貨メーカー、ネット通販、ネット広告、自動車部品、地銀、第二地銀、協同組織金融機関、メガバンク、政府系金融機関、財務省、総務省、民生電機、生命保険、損害保険、消費者金融などを取材してきた。趣味はマラソンと読書。

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