『会社四季報CD-ROM』スクリーニング条件の新規作成“入門の入門”【5】

間違えやすいポイント、重要な注意点

スクリーニングを習得していただくうえで、間違えやすい点と重要な注意点についてご説明いたします。
スクリーニングは膨大なデータを使って、簡単に該当会社を抽出できるたいへん便利な機能である反面、使い方を誤ると作成した条件がピント外れだったためにとんでもない結果が表示されてしまうという危険が常にありますので、ご注意ください。

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四季報予想と会社予想という2つの予想数値

『会社四季報CD-ROM』には、『会社四季報』編集部が独自予想したものと、会社が発表したもの(最新と期初予想)という3つの業績予想数値を収録しています。
各々特徴がありますので、詳しくはヘルプファイルの目次の使いこなしテクニックから表示できます「会社発表の予想数値と会社四季報編集部の独自予想数値の違い」をご覧ください。

ダウンロードデータ項目の最新財務データと既存の項目の財務データの違い

『会社四季報CD-ROM』では、ダウンロードを行えば最新財務データを追加できます。しかし、既存の項目にも詳細な財務データが存在します。この2つの財務データの違いを説明いたします。
最新財務データの特徴は以下のとおりです。
・発売後もダウンロードすることで、最新の数値に更新
・会社発表の予想数値を収録
・連結決算を優先して、データを収録しているが、単独決算のみの会社は、単独決算の数値を収録しているので、全社データが存在
・1株当たりの数値は、株式分割等の影響を考慮して修正した数値を収録
・金融業の会社もスクリーニング項目を分けず、同じ項目に収録
既存の項目の財務データの特徴は以下のとおりです。
・収録されているスクリーニング項目が多い
・連結決算、単独決算の両方の数値を収録
・金融業特有の項目を収録
・財務指標も多数収録
ざっくりと言えば、銘柄発掘のために、全上場会社を対象にスクリーニングするのにむいている項目が、ダウンロードデータ項目の最新財務データ、1社1社を細かく分析したり、複雑な条件でスクリーニングするのにむいている項目が既存の項目の財務データと言えます。

株価など、最新の数値を利用するには

“入門の入門”では「ダウンロード株価」を使ってスクリーニングの練習を始めましたからもう間違えることはないと思いますが、「既存の項目」の「株価関連」にある株価は全て『会社四季報CD-ROM』に最初から収録されているデータです。「既存の項目」にあるデータは『会社四季報CD-ROM』制作時にあらかじめ収録してあるデータですので、ダウンロードした最新の数値を利用する場合には、「ダウンロードデータ項目」以下のフォルダからスクリーニング項目を選択してください。
※ダウンロードした最新数値を利用する場合には、あらかじめデータダウンロードを行ってデータ取り込んでおく必要があります。また、ご利用の際には、個人情報を登録していただき、会員規約に同意していただく必要があります。

株価の採録市場に注意

『会社四季報CD-ROM』では、会社が上場している代表的な市場の日足、週足、月足、年足の4本値(始値、高値、安値、終値)と出来高を採録しています。
採録市場は、【四季報】画面の左側にある株価欄および株価詳細画面と株価チャートの画面右上に表示されます。スクリーニング結果として表示される株価も、この採録市場の株価となりますので、ご注意ください。
例えば東証に上場している会社であっても、採録市場が福証であれば、スクリーニングに利用する株価は福証の株価になります。

条件値に範囲を持たせたい場合は

スクリーニングの条件式には、演算子と条件値は1つしか設定できません。条件値に範囲を持たせたい場合は、2つ条件式を作成してください。
例えば、ある項目が10%以上20%以下の会社を抽出したいという場合は、ある項目が10%以上という条件式とある項目が20%以下という2つの条件式をスクリーニング条件式の関係でAND(かつ)条件でつなげれば、条件値に範囲を持たせたスクリーニングが行えます。

カッコの数や場所には気をつけましょう

複雑な条件を作成していると、カッコの数や場所に注意が必要です。 数につきましてはエラーチェックを行っていますので、エラーメッセージが表示されますが、位置につきましては、表示されません。 カッコを多く使った条件式を作成した場合、必ず1、2社電卓などを使って自分で数値を計算し、スクリーニング結果と一致しているかを確認することを勧めます。

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