戦略立案プロセスが学べる
自分力向上恋愛笑説
【あらすじ】
自分力向上笑説。毎日のように恋はしているが、結果の出せないサラリーマンの主人公が、ある日、突然、本気の恋をした。恩師の大学教授との再会後、経営戦略ツールを利用した恋愛指導を仰ぐことに……。主人公は今まで経験したことのない自己分析をし、置かれている状況を把握し、恋愛における戦略を立案、実行をしていくと共に、自分力も向上していく。
モテない37歳(大阪出身)独身男、小関尚紀は大手お菓子メーカー(キング☆スイーツ社)に勤務するサラリーマン。流れに流れて、食玩を扱う営業4部という少数だが精鋭じゃない部隊(閑職)に追いやられて平凡な毎日を過ごしている。ひょんなことから、自分の勤務する会社に社長秘書としてやってきたマオマオ(宮坂真央子)という若い女性に恋をする。
マオマオは二一歳で、いわゆる「高嶺の花」的存在。現に恋のライバル・田中徹も現れた。普通に攻めていってもダメだということでダメ社員・小関は「どうせオレなんて……」と諦めかけていた。ちょうどそのとき、大学時代の恩師、東山照夫教授と出会う機会があった。東山教授は、小関の所属するキング☆スイーツ社で、経営コンサルティング契約をしていた。諦めかけていた小関に対し、東山教授は、「何もやらないことが一番ダメ」と説き、経営戦略ツールからヒントを得て、勝手にアレンジした、自分力向上ツール「恋B」を伝授する。マオマオの彼氏に選ばれるというビジョンを設定し、まずは現状把握のため、自分のことをSWOT分析し、マオマオをターゲットにした戦略を作成し、実行に移してみることになった。果たしてこの立案された恋の戦略、小関の恋路は、うまくいくのだろうか。
【本書で学べる経営の基礎知識】
SWOT分析、自分分析(強み、弱み)、外部環境分析(機会、脅威)、課題設定方法 キャプラン&ノートンのバランススコアカード、戦略シナリオ、戦略マップ、KPI、アクションプラン設定、アンゾフの戦略論、ポーターの戦略論
1.ワシかて、モテたいねん 2.恋が走り出した…… 3.ライバル登場 4.恩師・東山教授との再会 5.自分の「強み」と「弱み」を知る 6.「追い風」と「向かい風」の存在 7.マオマオの誘い方 8.恋のサファリパークde恋のレッスンABC 9.自分の課題を設定してみる 10.課題設定の裏ワザ 11.己を知り恋愛相手を知らば…… 12.東山教授、恋Bの全体像を語る 13.恋愛戦略マップ 14.恋愛戦略マップの落とし穴 15.恋愛戦略をはかる【KPIとターゲット設定】 16.ワシ、オモロなりたいねん【アクションプラン1】 17.ワシ、賢くなりたいねん【アクションプラン2】 18.企業のBSC活用はどないやねん? 19.メンズサロン「YASENAHARE」【アクションプラン3】 20.東山教授への報告【アクションプランの結果】 21.告白! 22.戦略マップを書く意味 23.お客さまを喜ばせて対価を得る 24.恋愛上級生に進級か…… エピローグ 新しい目標設定か?
小関尚紀 ■著者
こせき・なおき
サラリーマン、作家。
筑波大学大学院博士後期課程中退。早稲田大学大学院MBA修了(東出浩教研究室)。現在、都内企業にひっそりと勤務している。趣味は有給休暇を取得してのバックパッカー一人旅。地図上の国をつなげながら中東、アジア諸国を中心に30カ国以上をコミカルに放浪している。
著書に『新人マーケター乙女侍奮闘記』(東洋経済新報社)がある。
HIMA ■イラストレーター
10月3日生まれ。
『アクセル・ワールド』(電撃文庫)で小説への挿絵・カバーイラストの提供を開始。本業の合間をぬって、ブログやSNSサイトなどでイラストを発表している。