歴史事実を丹念に拾い上げ、
「賊軍」の汚名を受けた
河井と長岡藩の真実の姿を描き出す。
司馬遼太郎の名作『峠』で有名になった幕末の風雲児、長岡藩家老・河井継之助の実像を描き出すノンフィクション。司馬氏のほか、童門冬二氏、星亮一氏なども継之助を取り上げてきたが、虚実織り交ぜたフィクションであり、実像は正しく伝えられてこなかった。
本書では継之助研究の第一人者が、歴史事実を丹念に拾い上げ、確かな史料と現場検証により、「賊軍」の汚名を受けた河井と長岡藩の真実の姿を虚飾を排した真実の姿を描き出す。
序 章 「継之助」を改めて考える 第一章 蒼龍の誕生 第二章 藩主牧野氏の実情 第三章 志を立てる 第四章 旅日記『塵壺』 第五章 師に会う 第六章 藩政改革 第七章 動揺する政局 第八章 北越戊辰戦争 終 章 残された者 河井継之助略年譜
稲川明雄
いながわ あきお
河井継之助記念館館長。
1944年生まれ。長岡市立互尊文庫司書、長岡市史編さん室長、長岡市立中央図書館館長などを経て現在は長岡市の河井継之助記念館館長。長岡造形大学非常勤講師(地域文化論)、エヌ・シィ・ティ(長岡ケーブルテレビ)歴史アドバイザー、NHK文化センター(新潟)講師なども務める。
著書に『シリーズ藩物語 長岡藩』(現代書館)、『長岡城燃ゆ』『長岡城奪還』『長岡城 落日の涙』(以上、恒文社)、『河井継之助のことば』『山本五十六のことば』(共に新潟日報事業社)、共著に『米百俵と小林虎三郎』(童門冬二と共著、小社)など。