全国の病院に先駆け漢方・心理療法・断食療法などを治療に取り入れ、現在の糖質制限食ブームを巻き起こした著者が、30年以上にわたる医療経験から、「心の持ち方」こそが健康への一番の近道であると説く異色の健康書。
対人ストレスがなくなることで難病が治る例などもあり、人間関係・心・身体は一体であると著者は早くから気づき治療に生かしてきた。最近になり著者は、自身の経験から導き出した健康と病気の経験則は、人間関係の心理学であるアドラーの教えと驚くほど一致していることを発見する。「人を心と身体に分けることはできない」、「原因よりも目的を重視せよ」、「自分と他人の課題を分ける」……などとするアドラー心理学は、健康を手に入れるための最適な教えでもあるというのだ。
本書では、そうした豊富な医療経験から得た著者の結論を、アドラー心理学を柱にしながら分かりやすく解説している。どんな健康法よりも大事な「心と健康」の問題に真正面から斬りこんだ健康書であると同時に、幸福な人生を手に入れるための自己啓発書ともなっている。