「失われた20年」以降の「財政問題」にまつわる
素朴な疑問から最新情報まで
財政とは「数字に凝縮された国民の運命」であり、財政への無関心のツケや負担は最終的に国民に戻ってきます。日本の財政はもともと、右肩上がり経済を前提としていた制度でしたが、「失われた20年」以降には様々な制度の行き詰まりが顕著となっています。
本書は、財政問題にまつわる素朴な疑問から最新情報まで、鳥瞰図的に全体像を理解するための羅針盤の役割を果たす入門書です。
グローバル化を急速に進める金融問題と巨額債務を抱える財政問題の一体化、情報化社会の進展、少子高齢化などによる経済社会構造の変化などはどのように日本の財政問題に影響を及ぼしているのでしょうか? 世代や業種を超えて、素朴な議論から最新知識まで、財政危機の本質と問題点までいっきにわかる入門解説書
第1章 財政の森・鳥瞰図 第2章 財政の潮流 第3章 財政領域・国と地方の関係の再構築 第4章 財政改革の羅針盤
宮脇 淳
みやわき・あつし
1956年生まれ、日本大学法学部卒業、参議院事務局、経済企画庁、株式会社日本総合研究所を経て、1996年北海道大学法学研究科教授に就任。2007年4月から2009年11月まで内閣府本府参与・地方分権改革推進委員会事務局長、2011年4月から北海道大学公共政策大学院長。
主な著書として『財政投融資の改革』(東洋経済新報社)、『自治体戦略の思考と財政健全化』(ぎょうせい)、『創造的政策としての地方分権』(岩波書店)、『「政策思考力」基礎講座』(ぎょうせい)など多数。