はたして、民主党とはいかなる政党なのか。
党の発足から政権交代に至るまでの過程を、中央と地方の党組織、有権者、政策などのさまざまな側面から学術的に検討。その本質に迫る。
国家からも社会からも十分な資源を調達できなかった政党を、本書では「資源制約型政党」として概念化する。民主党は、まさしくそうした政党の事例である。厳しい環境が政党にいかなる影響を及ぼすのか、民主党の事例は現代の政党一般を理解するうえでも有益だと考える。
第1章 民主党の形成過程、組織と政策(上神貴佳・堤 英敬) 第2章 民主党における役職配分の制度化(濱本真輔) 第3章 選挙制度改革と民主党代表選出過程における紛争管理――新党が直面する構造問題(上神貴佳) 第4章 民主党地方組織の形成過程――香川県の場合(堤 英敬・森 道哉) 第5章 民主党地方組織と労働組合(森 正) 第6章 民主党支持率の成長と安定(前田幸男) 第7章 争点と政権交代(前田幸男) 第8章 民主党の政策――継続性と変化(堤 英敬・上神貴佳)