アジア地殻変動の中で日本は何ができるのか?
日米関係はどのような役割を担えるのか?
アジアでは現在、大規模な構造的変化が起こっている。中国とインドは急成長を続け、政治経済に大きな影響を及ぼしている。ASEANの一部の新興国、韓国・台湾は、2008年金融危機から迅速に回復を果たしている。
一方で、主要先進国は長引く不況から抜け出すことができていない。その結果、自由貿易協定(FTA)、経済連携協定(EPA)への依存と多国間主義が広がり、アジア太平洋経済協力(APEC)にアメリカも積極的に関わり始めている。
これらのアジアの大規模な地殻変動の中で、日本は何ができるのだろうか? 日米関係はどのような役割を担うことになるのだろうか?
本書では、日米・アジアに横たわる幾多もの課題――地域統合問題、安全保障問題、ビジネスルールの問題など――を俯瞰して、それぞれの分野における長期的な問題を明らかにしたうえで、日本の長期的ビジョンの不在が、どれだけ日米および日アジアの関係を複雑かつ不毛なものにしているのかをみる。
序 章 米国と中国のアジア政策:理念と戦略 第1)部 錯綜するアジア太平洋地域統合の枠組み 第1章 錯綜するアジア太平洋地域統合の枠組み:解説 第2章 米国のアジア太平洋地域統合モデル 第3章 東アジアFTAのドミノ論とドミノ停止論 第1)1)部 アジアの安全保障と日米同盟の将来 第4章 アジアの安全保障と日米同盟の将来:解説 第5章 日米同盟の現状と方向:日本の危機の経験は 日米同盟の転換点となるのか? 第6章 日米同盟と地域安全保障 第7章 変容するアジアと日本の安全保障体制 第1)1)1)部 コーポレートガバナンスとリスク・マネジメント 第8章 コーポレートガバナンスとリスク・マネジメント:解説 第9章 日本やアジアの企業が米国進出において直面するリスク 第10章 コーポレートガバナンスの新たなフロンティア 終 章 変容するアジアと日米関係:課題と展望