政府の隠れ資産

ダグ・デッター著/ステファン・フォルスター著/小坂 恵理訳
2017年1月20日 発売
定価 3,024円(税込)
ISBN:9784492212301 / サイズ:サイズ:四六判/ページ数:344

『エコノミスト』『フィナンシャル・タイムズ』

ベスト経済書、待望の翻訳




世界の公共資産は公的債務だけでなく、世界のGDPの総額をも上回る!

各国の成功例・失敗例から、公共資産のガバナンスの実態とあり方を示す画期的な書。




「本書は、オーストリアやフィンランドやシンガポールなど、公共機関の富の運用改善に取り組んでいる国の実態を詳しく分析するだけでなく、運用の改善につながる青写真を紹介している。具体的には、政府が所有する商業資産をナショナル・ウェルス・ファンドのもとにひとまとめにして、官民双方から結集された優秀な人材が資産を最大限効果的に運用していくのだ。」――「はじめに」より



【推薦の言葉】

「公共の富は膨大な量にのぼるが、アセットクラスとして見過ごされている。公共の富のマネジメントは改善されるべきであり、それは今日最も重要な経済問題のひとつだ。ダグ・デッターとステファン・フォルスターは、この主題の本質を浮き彫りにしている。本書がきっかけとなって、公の土地や建物や事業などの資産の管理が注目され、改善に向けた議論が促されることを願うばかりだ。潜在的利益は計り知れないほど大きい」

マシュー・ヴァレンシア(エコノミスト誌)



「従来の政策や貧弱な公共財政に対する不信感が蔓延している時代に、ダグ・デッターとステファン・フォルスターは政治家に貴重な提言を行なっている。政治家が国民の味方になって、政府の資産の運用を改善するための方法を紹介している。本書のアイデアから権力者が目を背けることは、絶対にあってはならない」

クリス・ジャイルズ(フィナンシャルタイムズ紙、経済部編集者)



「本書は、絶好のタイミングで出版された。本書によれば、財政についての従来の分析は範囲が極端に狭く、債務とそのための資金調達コストに専ら集中してきたというが、これには共感できる。この重要な本の著者らは、公共資産を賢く運営すれば歳入に大きな影響がもたらされ、減税や経済成長の余地が生まれる可能性について、読者が納得できる形で論じている」

ウィリアム・ドゥ・ヴェールドゥル(BNPパリバ、グループ・チーフ・エコノミスト)



「ダグ・デッターとステファン・フォルスターによれば、世界中の政府は貴重な商業資産を隠し持っていて、それは様々な方法で収益化が可能だという。これにはかなり驚かされる。効率性と説明責任を達成するためには、その前提として、透明性と情報の質の向上が欠かせない。国家の隠された富を上手に活用する方法が紹介されている本書は、貴重な一冊である」

ウィレム・H・ブイター(シティ、グローバル・チーフ・エコノミスト)

 

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概要

公的資産の活用で、経済や政府の財政状況を改善させる道を提言。世界各国の成功・失敗事例を紹介し、日本にも示唆を与える。

目次

日本語版への序文
はじめに
略語のリスト

第1章 パブリック・ウェルスの可能性
第2章 恩を仇で返すな:おそまつなガバナンスのコスト
第3章 公共企業体のおそまつなガバナンスは経済や政治を崩壊させる
第4章 パブリック・ウェルスの規模と可能性
第5章 政治家は金儲けに走らず、消費者を擁護しなければならない
第6章 パブリック・ウェルスのガバナンス改革に取り組んだパイオニアたち
第7章 スウェーデンのパイオニアたち:積極的なガバナンスから「放任の」ガバナンスへの変遷
第8章 「政府が株主でも」独立性の高いガバナンス:シンガポールのイノベーター
第9章 貨幣価値への換算は民主主義の発達と産出高の改善につながる
第10章 ナショナル・ウェルス・ファンドへ
第11章 価値を創造するための戦略
第12章 未来のナショナル・ウェルス・ファンドへの教訓
第13章 誰もがいま道路を建設したがるが、その余裕はあるのだろうか
第14章 腐敗を脱し、公益のためのガバナンスへ


参考文献


 

著者プロフィール

【著】
ダグ・デッター

Dag Detter

ヨーロッパとアジアの投資家のアドバイザーとして活躍し、高い潜在力を持ちながら十分に活用されていない資産の確認を専門分野にしている。スウェーデン政府の持ち株会社スタットゥムの社長ならびに産業省のディレクターとして、スウェーデンが初めて本格的に取り組んだ公共部門の商業資産の変革で指導的役割を果たした。投資銀行家として手広く活動するほか、アジアとヨーロッパの企業の不動産部門や金融部門で顧問を務めている。


ステファン・フォルスター
Stefan Fölster

斬新な改革を専門とするストックホルムのシンクタンク、リフォーム・インスティテュートのマネージング・ディレクター。スウェーデン王立工科大学の経済学准教授。以前はスウェーデン企業同盟のチーフエコノミストを務めた。執筆した記事や著書は多数。最近では、Renaissance for Reforms <改革のためのルネサンス>がIEA/Timbroより出版される。


【訳】
小坂 恵理
こさか・えり

翻訳家。慶應義塾大学文学部英米文学科卒業。訳書にセガール『貨幣の「新」世界史』、ステイル『ブレトンウッズの闘い』、カリアー『ノーベル経済学賞の40年』(上・下)、パラシオス=ウエルタ『経済学者、未来を語る』、フェルプス『なぜ近代は繁栄したのか』ほか多数。