アメリカの政治任用制度

国際公共システムとしての再評価

小池 洋次著
2022年7月1日 発売
定価 6,050円(税込)
ISBN:9784492212493 / サイズ:A5/上/474

日本の難局に挑む政策担当者必読の書!

産官学の英知を総動員するアメリカの政策形成過程がわかると、これからの日本が進むべき道が見えてくる。

国際報道記者・研究者として、半世紀にわたりアメリカの政治を内外から取材・調査し続け、アメリカの政策形成過程の根幹をなす「政治任用制度」について、その歴史、原理原則、人材登用の仕組み、歴代政権の事例など、幅広い視点から探り得た知見の集大成!

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 アメリカの政策形成過程の際立った特色は、官民の人材移動を容易にする政治任用制度の存在である。先進各国にも類似の任用制度はあるものの、その規模や政策形成過程における意味合いは比較にならない。
 本書はアメリカの政治任用制度を再評価し、新しい概念を提示するとともに、そのグローバルな意味を解き明かす試みである。
 政治任用制度についての認識は、アメリカの政策形成過程を正確に理解するため、ぜひとも必要なことであり、日本など先進各国の政策形成過程の改革を考えるうえでも重要な示唆を与えてくれるであろう。

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概要

なぜ米国の政策形成は揺るがないのか? 今後の日本政治に必要なことは? 日米欧の政策形成過程を取材し続けた国際報道記者の提言。

目次

はじめに 
序章 なぜアメリカの政治任用制度に着目するのか 
 1.研究の背景 
 2.先行研究の3つの類型 
 3.日本における先行研究 
 4.本書の研究手法 

第1章 アメリカの政治任用制度 
 1.アメリカの政治任用制度の機能と特質 
 2.アメリカの大使人事 
 3.政治家の代理人 
 4.ホワイトハウス・スタッフ 
 5.国際公共システムとしての政治任用制度 

第2章 アメリカの政治任用制度の歴史 
 1.政治任用制度の生成と発展 
 2.ジャクソン的伝統の歴史的意義 
 3.現代の政治任用制度 
 4.政治任用制度のグローバルな発展 

第3章 アメリカの政治任用制度の原理法則 
 1.政治任用制度の功罪 
 2.政治任用制度の5つの原理法則 
 3.大統領による政治化 
 4.批判と自己革新 

第4章 クリントン政権の政治任用 
 1.政策課題と時代的背景 
 2.国家経済会議(NEC) 
 3.ルービンと経済政策 
 4.ルービンとNECの科学的検証 
 5.タルボットと外交政策 
 6.バーグステンと国際経済政策 
 7.政治任用者の存在と役割 

第5章 ブッシュ・ジュニア政権以降の政治任用 
 1.アメリカをめぐる近年の国際情勢 
 2.ブッシュ・ジュニア政権の政治任用 
 3.オバマ政権の政治任用 
 4.トランプ政権の政治任用 
 5.バイデン政権の政治任用 
 6.任命権者たる大統領の責任 

第6章 政治任用者の思想・行動原理 
 1.回転ドア人事 
 2.回転ドア人事の具体例 
 3.回転ドア人事の類型化 
 4.回転ドア人事とその役割と意味 

第7章 政策インフラと政策コミュニティー 
 1.シンクタンクの定義と歴史 
 2.シンクタンクの現状 
 3.他国にないアメリカの特質 

第8章 日本にとっての政治任用制度 
 1.アメリカの政治任用制度の総括 
 2.政治任用制度についての提言 
 3.日本にとっての意味 

おわりに 
謝辞 
引用文献 
事項一覧 
人名一覧 

著者プロフィール

小池 洋次  【著】
こいけ ひろつぐ

1950年和歌山県新宮市生まれ。1974年横浜国立大学経済学部卒業。日本経済新聞社に入り、中央省庁と日本銀行等を担当後、シンガポール支局長、ワシントン支局長、国際部長、日経ヨーロッパ社長、論説副委員長等を経て、関西学院大学総合政策学部教授(2009~19年)。日経、関学大在職中、総合研究開発機構(NIRA)理事(2000~06年)、世界経済フォーラム・メディア・リーダー(1998~2009年)、米ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際大学院(SAIS)客員研究員(2016年)等を兼務。現在、関西学院大学フェロー、グローバル・ポリシー研究センター代表。主な著書に、『アジア太平洋新論』(日本経済新聞社)、『政策形成の日米比較』(中公新書)、『グローバル 知の仕掛け人』(関西学院大学出版会)など。