大阪政治攻防50年

政党・維新と商都興亡の戦後史

塩田 潮著
2022年5月27日 発売
定価 2,420円(税込)
ISBN:9784492212516 / サイズ:四六/並/384

「70年万博」の絶頂、共産党府政、ノック・女性知事時代、橋下・維新の登場、松井・吉村体制へ……
実力派作家が多くの関係者証言から描く、大阪政治の軌跡と挑戦


大阪万博が開催された七〇年前後の時代が「商都・大阪」の経済のピークであった。以後、大阪経済は全体として低迷と衰退の道をたどる。大阪経済の沈滞と大阪府や大阪市の財政の危機的状況を目の当たりにして、大阪で新しい政治運動が始まった。二〇〇八年二月、弁護士の橋下徹が大阪府知事として登場する。それから一四年余、盛衰と浮沈を繰り返しながら、政党・維新は何とか生命力を保持し、「冬の時代」をくぐり抜ける。二一年一〇月の衆院選で大躍進を遂げ、生き残りと同時に、新型の政治勢力として存在感を示して現在に至っている。本書では、「戦後大阪の絶頂」といわれた一九七〇年万博から、バブル崩壊とその後の「失われた三〇年」を経て、二〇二二年の現代まで、「戦後商都興亡史」の軌跡を再検証しながら、「大阪政治五〇年」の攻防の歴史を追跡した。(序章より抜粋)

〈本書の目次〉
序 章 戦後大阪政治の攻防
第一章 「2025大阪・関西万博」の誘致成功
第二章 絶頂の「1970年大阪万博」
第三章 黒田共産党府政
第四章 関西国際空港建設
第五章 政治家・塩川正十郎
第六章 バブルと五輪挑戦
第七章 ノックと初女性知事
第八章 橋下徹の実験
第九章 大阪都構想の誕生
第一〇章 維新・冬の時代
第一一章 松井・吉村体制
第一二章 維新大躍進
終 章 大阪は燃えているか

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概要

「第2の首都」大阪はなぜ凋落したのか?万博から維新の改革まで大阪をめぐる政治の攻防50年史。

目次

序 章 戦後大阪政治の攻防
第一章 「2025大阪・関西万博」の誘致成功
第二章 絶頂の「1970年大阪万博」
第三章 黒田共産党府政
第四章 関西国際空港建設
第五章 政治家・塩川正十郎
第六章 バブルと五輪挑戦
第七章 ノックと初女性知事
第八章 橋下徹の実験
第九章 大阪都構想の誕生
第一〇章 維新・冬の時代
第一一章 松井・吉村体制
第一二章 維新大躍進
終 章 大阪は燃えているか

著者プロフィール

塩田 潮  【著】
しおた うしお

ノンフィクション作家・評論家。1946年生まれ。高知県吾川郡いの町出身。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。雑誌編集者、記者などを経て、1983年、著書『霞が関が震えた日』刊行でデビュー。同年、同作で第5回講談社ノンフィクション賞受賞。著書に『霞が関が震えた日』(講談社文庫)、『東京は燃えたか』(朝日文庫)、『大いなる影法師』(文藝春秋)、『一〇〇〇日の譲歩』(新潮社)、『昭和の教祖 安岡正篤』(文藝春秋)、『日本国憲法をつくった男 宰相幣原喜重郎』(朝日文庫)、『金融崩壊』(日本経済新聞社)、『郵政最終戦争』(東洋経済新報社)、『田中角栄失脚』(朝日文庫)、『新版 民主党の研究』(平凡社新書)、『憲法政戦』(日本経済新聞出版社)、『熱い夜明け でもくらしい事始め』(講談社)、『内閣総理大臣の日本経済』(日本経済新聞出版社)、『密談の戦後史』(角川選書)、『内閣総理大臣の沖縄問題』『解剖 日本維新の会』(ともに平凡社新書)など多数。