丹羽宇一郎 戦争の大問題 2
大人が創めた戦争を、戦うのは誰か
君たちはどのような選択をするのか
そのとき、君は戦いますか
私には、日本はどんどん戦争に近づいているように見えます。このまま戦争へと近づき、いつか再びどこかの国と戦争をすることになるのでしょうか。そのとき戦うのは誰でしょうか。戦争しない道を選ぶにせよ、力対力の戦争する道を進むにせよ、タイムアップは迫ってきています。若いみなさんは、どちらの道を行くことになるのでしょうか。できることなら、私もみなさんと共に考えていきたいところですが、残された時間は長くはありません。ですから、みなさんが未来を考える上で、参考になりそうなことをここに書き記します。
【目次】
第1章 世界では常にどこかで戦争が起きている
1 私たちは絶望の淵に立っている
2 悲惨な体験も戦争をとめられない
3 戦後80年の平和は未来の平和を保証しない
第2章記録としての戦争から私たちが学べること
1 戦争の記憶はやがてなくなる
2 集団的自衛権が大惨事の引き金となる
3 記録だけでは伝わらない大事なこと
4 国民は強気な言説に魅せられる
5 平和とはバラ色の世界ではない
第3章Z世代は戦後初めて銃をとる世代になるかもしれない
1 戦後初めて銃をとる世代が生まれる
2 そのとき、君は戦いますか
3 現代の戦争はいくらかかるのか
4 米国が戦うのは米国の国益のため
第4章日本にとって本当の軍事的脅威は何か
1 日本は中国と戦って勝てるのか
2 日本が核武装をする悪夢
3 すべての兵器は子どものおもちゃと同じ
4 ミサイル装備より自然災害の避難所整備
第5章切っても切れない戦争とメディアの関係
1 メディアは情けないほどもろい
2 ニュースが国民を戦争に近づける
3 エリザベート・ノイマンの「沈黙の螺旋」
4 戦争世論形成のメカニズム
5 必要なのは戦う意思を減らす報道
第6章科学技術の発展で戦争をなくすことができるのか
1 核廃絶はいまだ夢のまた夢
2 核がテロリストの手に渡る悪夢
3 核兵器を無効化する兵器開発
4 シンギュラリティは戦争をなくせるか
5 地上から戦争が消える恐怖
第7章君たちはどのような選択をするのか
1 軍事力のある国は安全か
2 戦争に近づけば必ず獣の血が騒ぎだす
3 日本の未来は若い君たちが決めるべき