「かわいい」のどこがいけないの?
小さな頃から「美しさ重視」のカルチャーに染まると、女の子はどう育つ?
ピンクとかわいらしさのダークサイドを描き出す警告の書。
自らも娘を育てるジャーナリストが、
女の子を取り巻くカルチャーを徹底調査。
マーケティング担当者、心理学者、神経科学者、
親と子どもたち自身に話を聞き、国際玩具見本市を訪れ、
おとぎ話や子どもの美人コンテスト、
少女がはまるネットの世界まで分析!
女の子に容姿を過剰に意識させる風潮に警鐘を鳴らし、
親へ対策をアドバイスする。
『ニューヨーク・タイムズ』ベストセラー、待望の翻訳。
【本文から】
お姫様ごっこをすることが、特に、女の子の自負心を損なったり、やる気をくじいたりすると証明した研究なんて見たことがない。それでも、信じて欲しい。わたしはおびただしい証拠を目にしてきた。世間に流布しているメディアに触れれば触れるほど、かわいくセクシーであることを、女の子は重要視するようになる。それに、ティーンエイジャーの少女やカレッジの学生についての研究もたくさんある。それらの研究によると、女らしさについての昔ながらの考え、特に美しさと感じのよい振舞いを重視する考え方を信じているほど、将来の望みは小さくなり、抑うつ症状を示しやすくなるという。(本書第2章より抜粋)
第1章 なぜ、男の子がいいと思ったか 第2章 シンデレラのどこがいけないの? 第3章 ピンクだらけ! 第4章 女の子と男の子 第5章 輝いて、かわいいおチビちゃん! 第6章 ピストルといばら姫 第7章 清純からふしだらへ:ディズニープリンセスの変身 第8章 マントの威力 第9章 あなたとわたしと622人のボーイフレンドの間だけの話 第10章 真のガール・パワーとは
ペギー・オレンスタイン
Peggy Orenstein
ジャーナリスト。『ニューヨーク・タイムズ』のベストセラー『デイジーを待ちながら』『スクールガールズ』の著者。『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』の寄稿者であり、『USAトゥデイ』、『ヴォーグ』、『エル』、『ペアレンティング』、『モア』ほか多くの雑誌に記事を書いている。北カリフォルニアに夫と娘のデイジーと暮らす。
日向やよい 【訳者】
ひむかい・やよい
会津若松市出身。東北大学医学部薬学科卒業。
おもな訳書に『殺菌過剰!』(原書房)、『新型・殺人感染症』(NHK出版)、『異常気象は家庭から始まる』(日本教文社)、『類人猿を直立させた小さな骨』(東洋経済新報社)などがある。