経済学部タチバナキ教授が見たニッポンの大学教授と大学生

橘木 俊詔著
2015年1月16日 発売
定価 1,650円(税込)
ISBN:9784492223499 / サイズ:四六/並/228

ここまでぬるま湯! 関係者がひた隠す不都合な真実

大学生:講義中はスマホに没頭、中学英語もわからない、小学生より勉強しない
大学教授:研究せず講義は教科書棒読みで週休5日、学会出席と称して観光旅行、それでも年収1000万円超

学生が勉強しないと言われて久しいが、実は大学教授ほど気楽な商売はない。生涯に書いた主要論文がたった2本という教授も存在し、大学当局もぬるま湯体質に目をつぶっている。一方、非常勤講師は増加しており、常勤の教員との格差が大きく、彼らの犠牲となっている。本書では、著者の数十年にわたる国内外での経験から大学の実態を明らかにし、改革を提言する。

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概要

格差研究の第一人者が、大学の教員間格差や知られざる「大学偽装」などの問題を鋭く指摘。全入時代の大学の生き残り策など提言する。

目次

第1章 大学教授ほど気楽な商売はない
第2章 揺れる学問の自由、広がる格差
第3章 紀要、教科書、非常勤――知られざる“大学偽装”のカラクリ
第4章 日本の大学生が勉強しない本当の理由
第5章 全入時代で大学はどう生き抜くべきか

著者プロフィール

橘木 俊詔  【著】
たちばなき としあき

1943年兵庫県生まれ。小樽商科大学卒、大阪大学大学院修士課程修了、ジョンズ・ホプキンス大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。京都大学経済学部教授、同志社大学経済学部教授を経て、現在京都女子大学客員教授、京都大学名誉教授。その間、仏米英独で教育・研究職。2005年度日本経済学会会長。専攻は経済学。
著書に、『格差社会』(岩波新書)、『女女格差』(東洋経済新報社)、『早稲田と慶応』(講談社現代新書)、『学歴格差の経済学』(共著、勁草書房)、『東京大学』(岩波書店)、『教育と格差』(共著、日本評論社)、『灘校』(光文社新書)、『日本の教育格差』(岩波新書)、『京都三大学 京大・同志社・立命館』(岩波書店)、『女性と学歴』(勁草書房)、『三商大 東京・大阪・神戸』(岩波書店)、『宗教と学校』(河出書房新社)、『学歴入門』(河出書房新社)、『公立 vs 私立』(ベスト新書)、『ニッポンの経済学部』(中公新書ラクレ)、『実学教育改革論』(日本経済新聞出版社)など多数。