ガス機器、エレベーター、立体駐車場などの事故事例から大災害への備えまで
どうしたら「安全」は手に入るのか?
第一人者が体系的に書き下ろした待望の決定版
安全とは「許容不可能なリスクがないこと」
リスクとは「危害の発生確率とひどさの組み合わせ」
「利便性と危険性」とを考慮してリスクは受け入れる=「安全」と考える
「絶対安全」=「リスクゼロ」はありえない
【主要目次】
序章 さまざまな安全対策が求められている
多発する身の回りの製品事故
こんにゃくゼリーによる窒息事故
エスカレーター転落事故
メーカーと消費者の責任と役割
第1章 安全とは何か
安全はリスクによって定義される
「受け入れ可能なリスク」とは何か
絶対安全は存在しない=リスクゼロはありえない
第2章 安全学を確立する
安全を「見える化」する
「技術的」「人間的」「組織的」:三つの側面から見る
第3章 リスクアセスメントとは何か
危険源をいかに同定するか
リスクを評価する
第4章 リスク低減のための三つのステップ
「六本木ヒルズ」で大型自動回転ドア事故が発生
3ステップメソッド――リスク低減には順番がある
ふじみ野市プール事故に見る3ステップの重要性
第5章 安全のための技術
ヒューマンエラーとフールプルーフ
機械は故障するものである
「フォールトアボイダンス」
「フォールトトレランス」
フェールセーフ=機械が壊れても安全である
ハイボールの原理
第6章 安全のための人間力
人間と機械との微妙な関係
自動車の安全を考える
人間のミスの背景と対応
第7章 安全のための組織、制度
法律で安全が確保できるか
認証と認定
国の基準は最低基準でしかない
第8章 企業における安全の確立と信頼の獲得
なぜエレベータ事故が起きたのか
安全はコストではなく将来に向けた投資である
「安心=安全×信頼」のリスクコミュニケーション
企業トップに求められるリスク対応力
第9章 大災害にどう備えるか
東日本大震災に学ぶこと
福島第一原発事故を振り返る
原発は最後の最後でフェールセーフになっていない
放射線の安全について考える
第10章 安全は誰がどう確保するのか
個人および社会の安全文化
企業および組織の安全文化
国および規制側の安全文化
第11章 安全学で未来を考える
自動ブレーキが普及し始めた理由
都市交通の未来はどうなるか
安全技術の現在、過去、未来
社会全体で安全づくりをする時代