私たちは、リクルート社で採用業務を担当していた経験を活かして、
現在は新卒採用や幹部社員のヘッドハンティングなど、
人事・採用に関するお手伝いをさせていただいています。
その中で、中小企業の経営者の方からよくお聞きするのは、
「新卒採用はうまくいかない」という声です。
既存技術の伝承、新しい技術の開発、海外での事業展開、
事務作業の効率化、工場のソフト化など、
小さいけれど、高い技術力を持った優秀な会社には、
新たに取り組みたい課題が山のようにあると思います。
そのために優秀な学生を採用しようとコストを増やしているのに、
結果を出せないと嘆いている経営者の方も多いのではないでしょうか。
日本経済もようやく明るい兆しが見えてきましたが、
経営環境だけでなく、新卒採用に関しても、
中小企業の苦しい状況がまだ続いています。
でも、知名度がないから、小さいからという理由で、
新卒採用がうまくいかないというのは間違いです。
小さい会社でも優秀な学生は必ず採れます。
実際に、今年採用コンサルを行った、ある中小企業では、
数人の採用枠のうち、京都大学生4人に内定を出すことができました。
本書では、私たちが実践している優秀な学生の採用術を解説します。
この採用術を実践すれば、優秀な学生を採れるだけでなく、
会社が成長する仕組みも作ることができます。
井上和幸・曽和利光