善と悪の経済学

トーマス・セドラチェク著/村井 章子訳
2015年5月29日 発売
定価 3,672円(税込)
ISBN:9784492314579 / サイズ:四六/上/596

2008年のリーマンショックを機に、経済学への信用は失墜した。

経済学は、いつから、どのようにして象牙の塔の学問となったのか?

失われた信用を取り戻すために、経済学はこれからどこへ向かえばいいのか?

チェコ共和国で大統領の経済アドバイザーを務めた気鋭の論客が、
神話、哲学、宗教、経済学の文献を渉猟しながら、21世紀の経済学の進むべき道を示す。

ーー経済学の歴史を深く知ることは、経済学の可能性を最大限に示してくれる。

ーー経済学は、その始まりのときと同じように、倫理の問題を取り扱うべきだ。

ーー経済の研究が、科学の時代から始まったわけではない。

刺激的な主張を繰り出し、経済学のルーツを探る旅に読者を誘う。

・チェコで7万部を超えるベストセラーとなり、15カ国語に翻訳され、2012年にドイツのベスト経済書賞(フルランクフルト・ブックフェア)に輝いた話題作。

・チェコの初代大統領、ヴァーツラフ・ハヴェル氏によるはしがきつき

・チェコを代表する気鋭の経済学者による主流派経済学批判

・主流派経済学へのもやもやした不信感のすべてをずばっと記述!

・専門家がまゆをひそめるような刺激的な主張の数々。

経済学は物語の力を信じるべきだ/経済モデルは虚構、もっといえば神話にすぎない?/
人間はこれだけ好き勝手にやっていながら、それほど幸福でないとしたら悲しいことだ/
経済学者は何の予知能力も持ち合わせていないにもかかわらず、社会科学のなかで
いまだに将来予測にひどく熱心なのは、経済学者である。



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概要

現代を支配する主流派経済学は、とんでもない問題を抱えている。失われた経済思想の魂を鮮やかによみがえらせた衝撃の話題作。

目次

序章 経済学の物語─詩から学問へ

第1部 古代から近代へ

第1章 ギルガメシュ叙事詩

第2章 旧約聖書

第3章 古代ギリシャ

第4章 キリスト教

第5章 デカルトと機械論

第6章 バーナード・マンデヴィル─蜂の悪徳

第7章 アダム・スミス─経済学の父

第2部 無礼な思想

第8章 強欲の必要性─欲望の歴史

第9章 進歩、ニューアダム、安息日の経済学

第10章 善悪軸と経済学のバイブル

第11章 市場の見えざる手とホモ・エコノミクスの歴史

第12章 アニマルスピリットの歴史

第13章 メタ数学

第14章 真理の探究─科学、神話、信仰

終章 ここに龍あり

著者プロフィール

トーマス・セドラチェク  【著】
とーます せどらちぇく

1977年生まれ。チェコ共和国の経済学者。同国が運営する最大の商業銀行の一つであるCSOBで、マクロ経済担当のチーフストラテジストを務める。チェコ共和国国家経済会議の前メンバー。「ドイツ語圏最古の大学」と言われるプラハ・カレル大学在学中の24歳のときに、初代大統領ヴァーツラフ・ハヴェルの経済アドバイザーとなる。2006年には、イェール大学の学生らが発行している「イェール・エコノミック・レビュー」で注目株の経済学者5人のうちのひとりに選ばれた。本書はチェコでベストセラーとなり、刊行後すぐに15の言語に翻訳された。2012年にはドイツのベスト経済書賞(フランクフルト・ブックフェア)を受賞。

村井 章子  【訳】
むらい あきこ

翻訳家。上智大学文学部卒業。翻訳書多数。最近の訳書に、『帳簿の世界史』『イスラム国 テロリストが国家をつくる時』(以上文藝春秋)、『トマ・ピケティの新・資本論』『幸福論』『道徳感情論』(共訳)(以上日経BP社)、『じゅうぶん豊かで、貧しい社会』(筑摩書房)、『ファスト&スロー』(上下、ハヤカワ・ノンフィクション文庫)など。