【内容紹介】
世界経済の大きなトレンドを見ることなくして、日本経済の先を読むことはできない。日本経済は今、どういう方向へ向かっているのか。世界金融危機は経済の勢力図をどのように塗り替えていくのか。本書は欧米、中国、東南アジアなどさまざまな地域に目を向け、それらが抱える問題の現状と行方を考察していく。
米国経済は住宅バブル崩壊で大きな打撃を受けたが、ずば抜けた国際競争力を有する企業を数多く抱えるなど多様な面を持ち、その潜在力の評価はたやすくはない。半面、市場中心の経済がグローバルに浸透し、先進国以外にも成長のチャンスが広がっている。世界経済の多極化はどのように進展していくのだろうか。そうした中で環境問題や途上国の貧困など、新たな問題も浮上している。その解決をめぐる技術開発競争や国際的な貢献は、日本経済の将来とも大いに関連している――。世界経済のダイナミックな動きがわかりやすい文章でクリアに示される。
第1章 なぜ世界金融危機が起きたのか 第2章 日本の貿易収支が赤字になる日? 第3章 台頭する中国、変貌する中国 第4章 米国の一極体制は終焉するのか 第5章 欧州通貨統合の功罪 第6章 為替レートに振り回される日本経済 第7章 東南アジアとの絆をどう強めるのか 第8章 グローバル経済、次のチャレンジ