産業の中核をなす「素材」を支配する日本に
黄金期がやって来る!
自動車、家電に代表される高度な組み立て加工技術で世界をリードしてきた日本だが、韓国、台湾などの猛追にあって苦戦を強いられている。
一方、部品・素材の分野では、依然、他国が追いつけない圧倒的な技術力を誇っており、今回の東日本大震災では、日本の部品・素材の供給がストップすることで、世界の工業製品生産に深刻なダメージを与える事態が生じた。また、世界規模で展開されるインフラ整備や、環境・新エネルギー事業においても、日本の素材力はその存在感を示している。
産業の中核をなす「素材」を支配する日本に黄金期がやってくる。「本書では、新産業に不可欠な日本の素材技術を紹介するとともに、1ドル60円時代」を見据えた日本の技術力を最大限に活かす国家戦略について考える。
プロローグ 日本の素材力が支える世界のインフラ、環境整備 第1章 大震災で浮き彫りになった日本の素材力 第2章 素材力を最大限に活かした国家戦略とは 第3章 鉄鋼業の圧倒的技術力が日本の製造業を支えている 第4章 注目の「省エネ革命」にも日本の素材力が不可欠 第5章 素材の技術革新が産業・社会革命を引き起こす 第6章 地球の究極素材「水」のフル活用で日本は勝つ 第7章 世界経済の主役は日本 ~中国、韓国が絶対に追いつけない理由
長谷川慶太郎
はせがわ けいたろう
1927年京都市に生まれる。l953年大阪大学工学部卒業。新聞記者、証券アナリストを経て、現在、多彩な評論活動を展開。最先端技術、政治・経済・国際情勢についての先見性に定評があり、その見通しには常に軍事的な視点が含まれている。ソ連の崩壊を予想するなど、軍事評論家としての評価も高い。
1983年『世界が日本を見倣う日』で第3回石橋湛山賞を受賞。軍事小国としての日本の防衛政策のあり方を高く評価しており、以後の論議に大きな影響を与えた。
近著に、『千載一遇の大チャンス』(講談社インターナショナル)、『「経済戦勝国」日本の底力』(出版文化社)、『2010年 長谷川慶太郎の大局を読む』(李白社) 、『デフレは大好機』(東洋経済新報社)等がある。
泉谷 渉
いずみや わたる
株式会社産業タイムズ社 代表取締役社長兼編集局長/半導体産業新聞 特別編集委員。
神奈川県横浜市出身。 中央大学法学部政治学科卒業。
1977年産業タイムズ社に入社、1991年に半導体産業新聞を発刊し、編集長に就任。 現役最古参の半導体記者としてキャリア33年を誇る。
主な著書には、『これが半導体の全貌だ!』、『これがディスプレイの全貌 だ!』(以上、かんき出版)、 『日本半導体 起死回生の逆転』、『電子材料王国 ニッポンの逆襲』、 『次世代ディスプレイ勝者の戦略』、『図解 半導体業界ハンドブック』、 『半導体ベンチャー列伝』、『ニッポンの素材力』(以上、東洋経済新報社)、 『日の丸半導体は死なず』(光文社)、 『100年企業~だけど最先端、しかも世界一』(亜紀書房)などがある。
日本半導体ベンチャー協会 理事としても活躍。