転換期を迎えるインド

中島 久雄編著/岩垂 好彦編著
2012年8月10日 発売
定価 2,200円(税込)
ISBN:9784492443897 / サイズ:サイズ:四六判/ページ数:306

日本企業は成長と革新の

「新沃野」でいかに戦うべきか。





消費市場におけるミドルリッチ層の台頭、インフラ市場における多くのメガ開発プロジェクトなどの明るい材料を持つインド市場は2025年には人口で中国をもしのぐと言われ、リーマンショックをも耐え高成長を続けてきた。



さらに、製造業の本格的な育成、小売業の外資開放、教育の質の向上、国民の健康福祉の充実などが、今後の成長・発展の基礎固めが急務となっているが、それらの問題は日本が過去に直面し、対応ノウハウを蓄積してきた分野でもある。しかし日本側から積極的に働きかけなければ、数十年に一度のチャンスをみすみす見逃すこととなる。



本書では、新興国インドが成長を続けるのにいかなる要件が必要かを、「人口動態」「産業構造」「国際関係」などのいくつかの変局点から分析し、方向性を明らかにする。中国で出遅れた、あの苦い経験を再び味わわないために、インド市場の成長と革新の「新沃野」で日本企業がいかに戦うべきか、その戦略転換の実相と、インド近未来市場の展望を、野村総合研究所の独自調査に基づいて克明に解説した一冊。

商品を購入する

概要

新興国インドが成長を続けるのにいかなる要件が必要か。日本企業はどう付き合っていくべきなのか。いくつかの変局点(人口動態、産業構造、国際関係)から方向性を明らかにする。

目次


序 章 変局点を迎えるインド市場と
     迫られる日系企業の戦略転換
第1章 変局点を迎えるインド
第2章 市場の変化と日本企業の戦略
 第1節 消費市場の新局面と日本企業の戦略 
 第2節 インド・ミドルリッチ層の生活スタイル変化
     に対応するためのマーケティング戦略
 第3節 拡大するインドのインフラ市場
第3章 インド有望業界の最新動向と
    日系企業の事業戦略
 第1節 拡大する自動車部品市場での事業戦略と
     グローバルにおけるインド拠点の見直し
 第2節 医療機器市場の拡大と外資系企業の戦略 
 第3節 小売・流通市場の新局面と日系企業の事業戦略    
 第4節 新エネルギー業界における日系企業の事業機会
 第5節 インドの物流環境改善に向けた官民の戦略的投資
 第6節 モバイルを中心にすでに利活用フェーズに入った
     インドICT産業
第4章 インド事業の成功確度を高める現地企業との戦略提携
 第1節 インド財閥・企業と外資企業の戦略提携・投資に向けた
     秘訣
 第2節 日本企業の参入機会を拡大する新たなPPP
     (Public Private Partnerships)の動き―――
     インフラ事業をケースとして

   

著者プロフィール

中島久雄   【編】
なかじま・ひさお

NRIインド(Nomura Research Institute Private Limited)社長,主席コンサルタント.
1988年京都大学大学院精密工学学科修士課程(MS)修了,2000年米カリフォルニア大学バークレー校経営管理学(MBA)修了.
1988年野村総合研究所入社.野村綜研上海諮詢有限公司総経理(社長),事業戦略コンサルティング部部長,事業企画室室長を経て2012年4月より現職.

著書に『価格戦略』(2002年,共著,ダイヤモンド社),『ユビキタス・ネットワークと市場創造』(2002年,共著,NRI),『中国市場での企業ブランド戦略』(2007年,共著,サーチナ総合研究所)がある.

岩垂好彦   【編】
いわだれ・よしひこ

野村総合研究所コンサルティング事業本部自動車・ハイテク産業コンサルティング部グローバル事業開発グループ グループ・マネジャー.
1991年慶應義塾大学経済学部卒業,1998年ピッツバーグ大学公共・国際関係大学院修士及びアジア学修了.
1991年野村総合研究所入社.技術・産業コンサルティング部,グローバル戦略コンサルティング二部等を経て2012年4月より現職.

著書に『2010年のアジア』(2006年,共著,東洋経済新報社),『インドビジネス実務ガイド』(2007年,共著,社団法人企業研究会),『ASEAN・インドの現地潜在ニーズの発掘と製品開発の狙い目』(2011年,共著,技術情報協会),『業界再編 NOW & FUTURE』(2010年,共著,日経BP社)がある.