ロバート・ライシュ 格差と民主主義

ロバート・B・ライシュ著/雨宮 寛訳/今井 章子訳
2014年11月21日 発売 在庫なし
定価 1,760円(税込)
ISBN:9784492444009 / サイズ:四六/上/224

クリントン政権の労働長官、オバマ大統領のアドバイザー、ハーバード大学教授、
『タイム』誌「最も業績を収めた20世紀の閣僚10人」選出、
『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙「最も影響力のある経営思想家20人」選出など、
輝かしい業績を誇るロバート・ライシュの最新刊。

暴走する資本主義が「格差」を生み出し、
「格差」が民主主義を歪め、
民主主義の歪みが資本主義の暴走を加速させる――

米国で起きている衝撃的な「負の連鎖」のメカニズムを、軽快な筆致で明らかにする。
この事態は、けっして米国だけの問題ではない。

本書で明かされる「暴走する経済から『かけがえのないもの』を守るたった1つの方法」は、
民主主義国家に生きるすべての人にとって、忘れてはならない教訓となる。

商品を購入する

概要

米国における絶望的な格差の拡大を、「資本主義と民主主義の負の連鎖」から鮮やかに解明。米国の今がわかれば、日本の未来が読める。

目次

PART1 不公正なゲーム
 試される自由企業体制
 政府の大きさは本当の問題ではない――問題は誰のために存在するかだ
 巨額の資金が乗っ取る民主主義
 超富裕層の大転換
 公共財の劣化
 前提条件の崩壊
 何を間違えたのか
 なぜ大企業に頼れないのか
 ウォール街が握る政治的影響力
 結局、誰のための経済なのか

PART2 逆進主義的右派の台頭
 社会ダーウィン主義の再来
 「目的のためには手段を選ばず」戦略
 道徳観の逆転
 逆進主義の戦略――分断と制圧
 経済をめぐる10の嘘

PART3 怒りを乗り越えて――私たちがしなければならないこと
 行動を起こすには
 進歩派の支持を獲得し、維持するための申し入れ書(サンプル)
 企業の忠誠についての誓い
 積極的な市民権の行使
 基本的な選択に関する最終的なメモ――逆進か前進か、社会ダーウィン主義か公共の利益か

著者プロフィール

ロバート・B・ライシュ  【著】
ろばーと・B・らいしゅ

1946年、ペンシルバニア州に生まれる。ハーバード大学教授、ブランダイス大学教授などを経て、
現在、カリフォルニア大学バークレー校公共政策大学院教授。
クリントン政権での労働長官をはじめ3つの政権に仕えたほか、オバマ大統領のアドバイザーも務めた。
著書にSupercapitalism(雨宮寛・今井章子訳『暴走する資本主義』東洋経済新報社、2008年)などがある。
2003年、経済・社会思想における先駆的業績によりバーツラフ・ハベル財団賞受賞。
2008年、『タイム』誌の「最も業績を収めた20世紀の閣僚10人」の1人に選ばれたほか、
『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙で 「最も影響力のある経営思想家20人」に選出。
2013年、ライシュ自身をモチーフにして制作された映画『Inequality for All (万人の不平等)』 (ジェイコブ・コンブラース監督)が、
サンダンス映画祭ドキュメンタリー部門にて審査員特別賞を受賞。

雨宮 寛  【訳】
あめみや ひろし

コロンビア大学経営大学院経営学修士およびハーバード大学ケネディ行政大学院行政学修士。
外資系金融機関において資産運用商品の商品開発を担当。2006年コーポレートシチズンシップを創業。
デベロッピング・ワールド・マーケッツ(DWM)およびスワンク・キャピタル日本代表。
明治大学公共政策大学院兼任講師(CSR・社会起業論)。NPO法人ハンズオン東京理事。CFA協会認定証券アナリスト。

今井 章子  【訳】
いまい あきこ

ハーバード大学ケネディ行政大学院行政学修士。英文出版社にて外交評論誌の編集に携わる。
ジョンズホプキンス大学ライシャワー東アジア研究所客員研究員、東京大学法学政治学研究科客員研究員等を経て現職。
昭和女子大学ビジネスデザイン学科特命教授も務める。