新自由主義と脱成長をもうやめる

中野 剛志著/佐藤 健志著/施 光恒著/柴山 桂太著
2024年3月13日 発売
定価 2,200円(税込)
ISBN:9784492444801 / サイズ:四六/並/320

岸田首相が提起した「新自由主義からの脱却」「分配と成長」「新しい資本主義」。
いずれも重要な方向性だが、これらを実現するための条件は何か。
本来であれば格差問題の解決に取り組むべきリベラルが、なぜ「新自由主義」を利するような「脱成長」論の罠にはまるのか。
自由主義の旗手アメリカは、覇権の衰えとともにどこに向かうのか。
グローバリズムとナショナリズムのあるべきバランスはどのようなものか。
コロナ禍を機に、先進諸国がこぞって積極財政に転換、社会主義的ともいえる政策を実施するにいたった状況をどう捉えるべきか。
東洋経済オンラインの人気シリーズ「令和の新教養」などをもとに大幅加筆し書籍化。
気鋭の論客が、2020年代の重要テーマを論じつくす。

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概要

「新自由主義からの脱却」「分配と成長」「新しい資本主義」を実現するための条件は何か。東洋経済オンライン人気連載を書籍化。

目次

プロローグ 新自由主義と脱成長をもうやめる(中野剛志)

Ⅰ 成長と分配の好循環は可能か

「脱成長」論が実は「経済成長」を導いてしまう逆説/MMTをめぐる議論で欠けている「供給力」の視点/経産省が「産業政策の再評価」に舵を切った理由/欧州「移民受け入れ」で国が壊れた4ステップ/ブレグジットに反対する「エニウェア族」の正体

第Ⅱ部 自由の旗手アメリカの行く末

アメリカは「神の国」行きの巨大な列車だ/「超時空国家アメリカ」を生み出す原動力/「ナショナリズム」が守る「自由と民主主義」/「建国の父」を自己批判したアメリカの保守/民主主義は「結論ありき」でこそ機能する/「トランプ」を動かしたイスラエルの哲学者/アメリカは本当に「反グローバル化」に向かうか/「中国の脅威」なしにアメリカは復活しない

第Ⅲ部 コロナ禍以後の国家と世界

「専門家会議は経済無視」という的外れの批判/コロナ危機が導く「グローバリズム以後」の世界/観光を成長戦略にする政策はもうやめるべきだ/感染症とボディ・ポリティック/プーチンが覚醒させた世界各国のナショナリズム/「九条論者」と瓜二つの「核武装論者」

著者プロフィール

中野 剛志  【著】
なかの たけし

評論家。1971年、神奈川県生まれ。元・京都大学大学院工学研究科准教授。専門は政治経済思想。1996年、東京大学教養学部(国際関係論)卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。2000年よりエディンバラ大学大学院に留学し、政治思想を専攻。 2001年に同大学院より優等修士号、2005年に博士号を取得。2003年、論文“Theorising Economic Nationalism”(Nations and Nationalism)でNations and Nationalism Prizeを受賞。著書に山本七平賞奨励賞を受賞した『日本思想史新論』(ちくま新書)、『TPP亡国論』 (集英社新書)、『国力論』(以文社)、『富国と強兵ーー地政経済学序説』(東洋経済新報社)、『変異する資本主義』(ダイヤモンド社)などがある。

佐藤 健志  【著】
さとう けんじ

評論家・作家。1966年、東京都生まれ。東京大学教養学部卒業。1989年、戯曲『ブロークン・ジャパニーズ』で文化庁舞台芸術創作奨励特別賞を受賞。長編小説『チングー・韓国の友人』(新潮社)を経て、1990年代以後、作劇術の観点から時代や社会を分析する独自の評論活動を展開。『感染の令和 またはあらかじめ失われた日本へ』『平和主義は貧困への道 または対米従属の爽快な末路』(以上、KKベストセラーズ)、『新訳 フランス革命の省察』(PHP文庫)など著書・訳書多数。2019年からは、経営科学出版でオンライン講座を制作。現在までに『痛快!  戦後ニッポンの正体』全3巻、『佐藤健志のニッポン崩壊の研究』全3巻、『佐藤健志の2025ニッポン終焉』全3巻が配信されている。2021~2022年には、オンライン読書会『READ INTO GOLD~黄金の知的体験』も同社により開催された。

施 光恒  【著】
せ てるひさ

政治学者、九州大学大学院比較社会文化研究院教授。1971年、福岡県生まれ。英国シェフィールド大学大学院政治学研究科哲学修士(M.Phil.)課程修了。優等修士号取得。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程修了。博士号(法学)取得。著書に『リベラリズムの再生』(慶應義塾大学出版会)、『英語化は愚民化――日本の国力が地に落ちる』(集英社新書)、『本当に日本人は流されやすいのか』(角川新書)、共編著に『ナショナリズムの政治学』(ナカニシヤ出版)などがある。

柴山 桂太  【著】
しばやま けいた

京都大学大学院人間・環境学研究科准教授。専門は経済思想。1974年、東京都生まれ。主な著書にグローバル化の終焉を予見した『静かなる大恐慌』(集英社新書)、エマニュエル・トッドらとの共著『グローバリズムが世界を滅ぼす』(文春新書)などがある。