宣伝なしで、なぜオープン初日から大行列なのか?
ラーメン二郎はスゴい!
現在35店舗の直系店があるが、そのほとんどで大行列ができている。
「ラーメン二郎」はなぜそれほど人気があるのか。本書では26の視点でその秘訣を明らかにし、それを経営学に即して考えている。二郎という人気ラーメン店を通して、経営学のさまざまなトピックに触れることで、経営学、マーケティングの基本的な考え方やフレームワークが学べる。
業界環境分析、セグメンテーションとターゲティング、ポジショニング、コア・バリュー、チャネルとオペレーション、組織設計と組織文化、時代の変化を読み取るフレームワークなどがそんなに小難しいモノではなく、意外に身近なところで日々実践されていることがよくわかる。
二郎に学ぶことで、日本企業は、今までとは違う魅力の出し方、特徴の出し方、差別化の視点を得られるはずだ。
PART1 ラーメン業界はハンバーガー業界、牛丼業界と何が違うのか?:業界環境を分析する PART2 二郎に行列しているのは誰なのか?:セグメンテーションとターゲティング PART3 なぜ二郎は二郎という食べ物なのか?:ポジショニング PART4 なぜ二郎はボリュームたっぷりでこってりなのか?:コア・バリュー PART5 駅から20分を超える立地でも、なぜ大行列なのか?:チャネルとオペレーション PART6 宣伝なしで、なぜオープン初日から大行列なのか?:プロモーション PART7 なぜ二郎は急成長しても、山田総帥の経営哲学がきちんと受け継がれてるのか?:組織設計と組織文化 PART8 なぜジロリアンは身も心も二郎に魅了されてるのか?:消費者行動の進化 PART9 時代の変化とともに、二郎はどうかわっていくのだろうか?:時代の変化を読み取るフレームワーク
牧田幸裕
まきた・ゆきひろ
信州大学 経営大学院 准教授
1970年京都市生まれ。京都大学経済学部卒業、京都大学大学院経済学研究科修了。アクセンチュア戦略グループ、サイエント、ICGなど外資系企業のディレクター、ヴァイスプレジデントを歴任。2003年IBMビジネスコンサルティングサービスへ移籍。インダストリアル事業本部クライアント・パートナー。主にエレクトロニクス業界、消費財業界を担当。IBMでは4期連続最優秀インストラクター。2006年信州大学大学院経済・社会政策科学研究科助教授。07年より現職。
著書に『フレームワークを使いこなすための50問』(東洋経済新報社)、雑誌連載など多数。
ジロリアン
20年間で6000杯以上のラーメンを食べ歩く。訪れたラーメン店は全国1060軒、東京586軒。二郎直系店のみならずインスパイア系も積極的に開拓している。好きなラーメン店は、東京では、二郎三田本店、二郎目黒店、ラーメン大堀切店、いっき。京都では、珍遊、天下一品総本店。長野では、豊龍、しま田。