「奥義」を極めるなら、回転寿司に学べ!
外食不況のなか、なぜ回転寿司だけはいつも元気なのか――。回転寿司は安い代わりに粗悪とのイメージも今は昔、ちょっと名を知られた店より高品質の回転寿司店は無数にある昨今だ。なぜ高品質・安価で経営が成り立つのか。その秘密を明らかにしたのが本書である。
回転寿司店は多種多様ながら、その業態を虚心坦懐に観察するならば、高度な経営モデルが根づき、かつ時代に合わせて刷新されているのがよくわかる。イノベーション、マーケティング、ブランド管理、サービス・マネジメント、商品管理、顧客戦略など顧客創造に伴う知恵が濃密に詰まっている。まさに経営知識の宝庫であり、サービスの奥義がそこにある。
著者は「TVチャンピオン」優勝歴など、回転寿司にまつわる稀有な専門家である。読み終わった時にはちょっとした経営評論家になっているというのが持ち味である。
第1章 流行る店は何が違うのか? 第2章 回転寿司・進化の軌跡を追う 第3章 「ご当地回転寿司」に見る回転寿司の未来図 第4章 回転寿司の「マグロ経済」: 一番人気、マグロをめぐる熾烈な戦い 第5章 原価率80%のトロと10%のツナマヨコーンに見る商品バランス 第6章 大手100円寿司業界に異変?:スシロー躍進で見えてきたこと 第7章 回転寿司を「経営学」する:F/Lコスト70%に見る経営感覚 第8章 回転寿司界の黒船「グルメ系100円寿司」の明と暗 第9章 最新回転寿司事情 第10章 グルメ系回転寿司大激戦区:札幌・金沢の回転寿司バトルに迫る