日本の現場の暗黒時代は終わるだろう。今は夜明け前だ!
「では、今後の20年の展望はどうか。さまざまな競争力ファクターの長期趨勢から考えて、1990年代から続いた国内現場にとっての「暗黒の時代」は終わりつつあると筆者は見る。少なくとも能力構築を諦めない優良現場にとって、次の20年は、過去20年よりは明るい時代になると予想する。すなわち、いまは「夜明け前」の状況と筆者は考える。」(本文より)
エレクトロニクスをはじめとする、日本のものづくりの退潮が言われて久しい。本当に日本の製造業は衰退の道をたどるだけなのか、再び国際競争力を取り戻す道はあるのか。ものづくり現場を知り尽くした論客が一堂に会して、現場の生の情報や客観的データ分析をもとに、独自の視点から日本の競争力の現状を認識し問題点を分析する。
経営者には、論理なき悲観論で思考停止するのではなく、冷徹な危機感の下で自ら分析することの必要性を説き、ビジネスパーソンには、浅慮な悲観論、安易な擁護論を払拭させる論旨を展開する。
主な執筆者:
藤本隆宏(東京大学教授)、新宅純二郎(東京大学教授)、青島矢一(一橋大学教授)、小池和男(法政大学名誉教授)、中沢孝夫(経済評論家)、延岡健太郎(一橋大学教授)、軽部大(一橋大学准教授)、奥野正寛(東京大学名誉教授)、西村清彦(東京大学教授)、ほか。