誰にも大きな可能性が開かれている
今日から新たな一歩を踏み出そう!
自分の「ユニークさ」を見出し、グローバル市場で活躍できる人材になるためには、キャリア戦略をどう考え、何をしたらいいのか。
自分を「オープン化」して広い世界に目を向けて、「ORをANDにする」切り口で自分の「ユニークさ」を見出すというプロセスが求められる。
「オープン化」「ORをANDにする」「ユニークさ」という3つのキーワードを軸にして、キャリアビジョンを実現していく方法を、ビジネスプロフェッショナルたちの具体的な事例やトレーニングのコツを交えて指南する。 また、通訳、戦略コンサルタント、大学教授というキャリアを歩んできて、さらなるチャレンジをしようとしている著者自身のキャリアの軌跡も大変参考になり、大いに元気づけられる。
PART1 新しい仕事や 雇用の時代が始まる 21世紀の変化がもたらす大きなメリット ・「変化が日常」でオープン化する世界 ・組織から個人への力のシフト ・物理的な時間、場所からの解放 ・あれかこれかのトレードオフからの解放 ・「ORをANDにする」新しい組み合わせへの自由 皆が勝てるプラスサムの競争では個人の「ユニークさ」が鍵となる ・直感や主観的な判断が不可欠 ・組み合わせの可能性は無限大 ・組み合わせはあなただけのユニークなもの 今までの雇用、キャリアの考え方との違い 新しい雇用モデルを先取りできる PART2 「ユニークさ」を見出す「オープン化」と 「ORをANDにする」心構え ベストではなく「ユニークさ」が鍵となる ユニークな自分のプロフィールを探す ・外面的、内面的な特色の組み合わせ ・外面的には似ていても内面的に違う例は多い ・自分の内面的な強みを知る ・子どものころからの夢を実現した人たち ・好きなことがない? ・「好きらしい」ことから考えてみる ・自分の内面的な特色を周囲の人に聞く 自分の強みがいかせるキャリアの「場」を見出す ・生計が立てられる「場」が必要 ・成長市場が良いとは限らない キャリアの場を見つけるための「オープン化」 ・日本にこだわらず地域を超える ・自分が考える枠組みを超えて分野を広げる ・分野を超えて2つの世界を融合する ・新しい市場を創り出す ・ユニークな組み合わせは批判も受ける PART3 グローバルキャリアへの 実践トレーニング 論理的・正統的なアプローチが不可欠か? 機会をとらえる ・「すぐやる課」を実践する ・どんな人にも機会はやってくる 常に自分を磨く ・最初から完璧を期さない ・身近な活動からすぐ始める ・アンテナを立てておく ・裏をとる、オリジナル・現場に迫る ・自分の意見を持つ、表現する機会を創る ・誰でもできることをやる 継続は力、続けることが大事 ・計画どおりにできなくてもあきらめない ・進み具合を「見える化」する 挫折にどう対応するか 「あなた自身が主役」であることを忘れない 自分で何もかもしようとしない PART4 7人の事例に学ぶ キャリア戦略シフトの実践法 1.ハイテク技術の進歩とハイタッチという自分の強み 「ユニークな組み合わせ」で「ORからをANDへ」を実践 上野佳恵 有限会社インフォナビ代表 2.アジア、米、欧、商社、投資銀行、NPOの組み合わせ 常に自分を「オープン化」して実体験を求める 筒井鉄平 外資系投資銀行勤務、NPO法人「MBAnoWA!」創立者兼代表理事 3.「閉じた業界」でも実績と経験で「オープン化」 「ORをANDで結ぶ」編集という仕事に挑戦 常盤亜由子 ダイヤモンド社書籍編集局 4.銀行での挫折をきっかけにキャリアの「オープン化」を実践 自分の「ユニークな組み合わせ」を見つける 大塚雅文 まなび株式会社代表取締役 5.アートとロジック、日本と欧米のパフォーミング・アーツマネジメント 究極の「オープン化」と「ユニークな組み合わせ」で新市場を創出 佐野 睦 プロデューサー 6.ビジョンを持って「介護」と「保育」を合体させる 「ORをANDにする」新しいモデルを構築 中川清彦 社会福祉法人伸こう福祉会「保育園キディ」園長 7.地道な努力、明らかな業績でキャリアを切り拓く 大企業トップという目標があってこその「オープン化」 秋山 ゆかり 日本アイ・ビー・エム株式会社事業開発部長 PART5 私自身の「キャリア戦略シフト」 「ユニークさ」を求めてきた旅 外国に行きたいので英語を身につける ――10代後半~20代前半 ・キャリアを考えるきっかけとなった留学 ・多様な世界や現場を体感する「オープン化」 ・自分の意見、意思決定が大切と知る ・通訳というフリーターになる ・多様な一流の人たちとの出会い ・個で勝負するプロ意識を学ぶ 通訳の限界を知って、キャリア転換を図る ――20代後半 ・選択肢を探す中での幸運な出会い ・バージニア・ビジネス・スクールへの留学 ・完璧な計画でなくても新しい道を求める ・バージニアMBAプログラムでの苦労 ・幸運な出来事によってリカバー ・好きなこと、ユニークな特色への一歩 ・MBA卒業時の就職活動 ・ハーバードの博士課程へ進む 思っていた以上に難関だったハーバード ―30代前半 ・博士論文という怪物 ・仕事を決めてしまって退路を断つ ・世界で勝負できそうな自分のユニークさを見出す マッキンゼーで本格的なキャリアをスタート ――30代後半 ・仕事でも家庭でも新しい道・役割を模索する ・経営コンサルティングは続けられない ・大学で教える仕事へのキャリア転換 ・キャリア転換は「自分の意思」と自覚する ・青山学院大学への転職 ・退職時は周囲への配慮、細心の注意が必要 10代後半~30代までのキャリアを振り返って 10代~30代の自分へのアドバイス ――「こうすればよかった」と思うこと ・一般教養、ITリテラシーを身につける ・早い時期にキャリア戦略シフトを考える ・自分が活躍できる世界を広く考える ・確固とした専門分野を目指す ・自分の特色を積極的にアピールする 青山学院、一橋ICS、そして慶應へ ――40代からの「キャリア戦略シフト ・一橋大学国際企業戦略研究科への参加 ・慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科への転職
石倉洋子
いしくら・ようこ
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授
上智大学外国語学部英語学科卒業後、フリーの通訳などとして活躍。1980年バージニア・ビジネス・スクールにて経営学修士(MBA)、85年ハーバード・ビジネス・スクールにて経営学博士(DBA)取得。85年よりマッキンゼー・アンド・カンパニーにて、日本の大企業の戦略・組織・企業革新のコンサルティングに従事。92年から青山学院大学国際政治経済学部教授。2000年から一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授。2011年4月から現職。
著書に『世界級キャリアのつくり方』(共著、東洋経済新報社)、『戦略シフト』(東洋経済新報社)、訳書に『戦略経営論』(同)。