英語公用語化の前に 御社が必ずやるべきこと
英語の公用語化が叫ばれ、多くの企業で海外進出が進む今日、組織として英語力を強化するには、従業員個人の英語力だけでなく、企業全体の英語化環境の整備が重要となる。
著者は、まず個人の英語力だけでは解決できない英語の問題があらゆる組織にあることを指摘し、それを解決するインフラを含めた組織全体の英語力を「組織英語力」と呼び、その強化を提案している。
そして、その具体策として「英語化プロジェクト」を一気呵成に実行することが最善の方法と説く。その各論メニューは、日英用語集の作成、社内規定・マニュアルの英語化、社内表示の英語化、英語版イントラネットの構築、英語版文書マニュアルの作成、翻訳体制の整備などである。さらに、豊富な海外ビジネス体験をもとに、組織人としての英語コミュニケーションに関わる興味深いツボを披露している。
スタンフォードMBAでもあり、現役第一線のビジネスマンである著者が、大手保険会社で英語化プロジェクトを推進した経験を踏まえて、「組織英語力」強化の実践ノウハウを解説した、経営者、海外部門・経営企画部門スタッフの必読の書。
第I章 「英語化プロジェクト」で「組織英語力」を作る 第II章 実際の進め方 第III章 メニュー各論 第IV章 4つのポイント 第V章 組織人として英語に取り組む ――英語化プロジェクトを超えて
小林一雅
こばやし かずまさ
1961年生まれ。1984年東京大学法学部卒業。1991年スタンフォード大学ビジネススクール卒業(MBA)。大学卒業後、大手保険会社に入社。営業部門、米国MBA留学、経営企画部門を経て、1998年から香港に6年間駐在。
この間、日本本社と海外拠点・外国人社員の間の英語によるコミュニケーションについて、問題意識をもつようになる。その後の同社本社勤務では、海外事業の統括業務を担当。その中で、組織的な英語力を短期間で強化する「英語化プロジェクト」を企画、推進した。
2009年4月より同社米国現地法人に勤務、現在、同社米国現地法人上級副社長。