閉塞感の正体
今の職場で
「閉塞感を感じている」
ビジネスパーソンは4割以上
(クレイア・コンサルティングによる職場意識のアンケート調査(2012年)より)
あなたの成長実感、やりがい、仲間との一体感を妨げる閉塞感。
職場の閉塞感はどこからやってくるのか?
そして、あなたはどのように対処するのか?
本書を読めば、閉塞感発生のメカニズムがわかり、乗り越えるための手だても見えてくる。
冒頭では、組織の様々な階層・立場で苦悩する社員の実態を年代別に生々しく描写する事例を入れる。ただし、本書は事例からのみ構成されているものではなく、職場の閉塞感に関する意識調査をベースに執筆されている。昇格機会の減少、周囲とのコミュニケーション機会の減少等を裏づけデータとして提示する。組織・人事のマクロの流れを俯瞰しながら、組織の中に閉塞感が生み出されるメカニズムをコンサルタントの立場で解説していく。最終章では、閉塞感を打ち破るための処方箋を提示する。
本書の目的は、読者に閉塞感を生む構造とプロセスをよく理解してもらい、職場の閉塞感を乗り越えるための第一歩を踏み出していただくことにある。原因がわからない不透明感ほど、人の心をさいなむものはない。「なぜ自分はこのような追い詰められた心理状況になってしまったのか」と思ったとしても、たいていの場合、そこには個人の責任ではない真の原因があり、そこにはまりこんでしまった道筋が存在するのだ。それを理解するだけでも、不安感は払しょくできるだろう。そしてもう一歩踏み込めば、閉塞感発生のメカニズムを熟知し、それを逆手にとりながら、こちらから攻撃をしかける手立ても見つかるはずだ。(本書「はじめに」より)