必ずできる。

マッキンゼーの25年で鍛え上げたプロヴォカティブ・シンキング

山梨 広一著
2017年12月8日 発売 在庫なし
定価 1,650円(税込)
ISBN:9784492533970 / サイズ:四六/並/232

「ストレッチ」×「メイクイット」×「インサイト」×「デッサン」

ストレッチ思考:高いゴールにチャレンジする
メイクイット思考:可能性を面白がる
インサイト思考:好奇心で掘り下げる
デッサン思考:あらゆる角度から考える

4つの思考を組み合わせて駆使すれば、「必ずできる。」

大きな挑戦、高い目標、新しい発想、難しい問題。
これらに直面したときに必要なのは、「必ずできる」という思いと思考法だ。

本書では、マッキンゼー日本支社で最も豊富なコンサルティング経験を有し、
若手の指導にもあたってきた著者が、「必ずできる」という前提で考えることを
起点とする論理的ポジティブ思考の方法を伝授する。

それは、英語の「プロヴォカティブ・シンキング」という考え方になるだろう。
「プロヴォカティブ」を辞書的に言うと、挑発的、刺激的といった意味になる。
英語圏のビジネスの世界では、企業の改革や変革、企業・創業に不可欠なキーワードとなっている。
否定的にならず、肯定から発想をふくらませる人を「彼女はプロヴォカティブシンカーだ」と言ったりする。

「必ずできる。」と考えることには5つの効果がある

・高い目標を達成する可能性が高まる
・問題解決の選択肢が広がる
・面白がりながら発想が広がる
・行動力が増す
・成長が加速する

本書では、精密機器メーカーの営業担当のA君、家庭用品メーカーの生産管理担当のB君、
IT企業の経理担当のC君、食品スーパー勤務のC君のいずれも30代前半のビジネスパーソンが、
4つの思考をどのように駆使して目標を設定し、課題を解決していくか、リアルにイメージできるケースも紹介している。

「できない」と否定的に考える癖、情報分析に終始して新たな提案を出さない評論家型などの、
困った思考の癖が身についてしまっている人は少なくないだろう。

「できない理由」を探す分析・否定に終始したのでは行動につながらない。
「予定調和」で落としどころを探っているだけだと、それなりの成果しか出せず、
本来の課題は解決しない。

だからこそ、今、発想を変えよう。
否定から肯定に「思考スタイル」を切り替えよう。
肯定から思考を広げていこう。

「必ずできる」という前提からスタートし、思考を広げ、伸ばしていけば、「必ずできる」可能性は劇的に高まる。

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概要

どのような課題も「必ずできる」を前提に考える。可能性を信じて、面白がることで実現可能性を高める思考法を事例を交えて紹介する。

目次

序章 「必ずできる」と考える
 ●「分析・否定」だけでは行動できない
 ●「予定調和」には限界がある
 ●「前例主義」が組織を老化させている
 ●ステップ1:目的を明確化する
 ●ステップ2:具体的な目標を設定する
 ●ステップ3:境界条件を広げる
 ●ステップ4:課題を的確に抽出する
 ●ステップ5:方向性を決め、打ち手を考える
 ●4つの思考スタイルを組み合わせる

第1章 高いゴールにチャレンジする~ストレッチ思考
 ●「理不尽で具体的なゴール」を考える
 ●意味のある水準を設定する
 ●市場と競合をバランスよく考える
 ●「書いて」チームで共有する
 ●状況スペシフィックな思考をする
 ●「できる」を導く課題に絞り込む
 ●解の「方向性とメリハリ」を整える
 ●実行可能なレベルまで打ち手を具体化する
 コラム:精密機械メーカー勤務、A君のストレッチ思考

第2章 可能性を面白がる~メイクイット思考
 ●ロジックを逆回転させる
 ●即時否定をしない
 ●境界条件を外して考える
 ●「1割の可能性」を広げていく
 ●「否定する人」と反対の洞察をする
 ●同じ情報を誰よりも面白がる
 ●人を巻き込み、協働する
 コラム:家庭用品メーカー勤務、B君のメイクイット思考

第3章 好奇心で掘り下げる~インサイト思考
 ●好奇心で分析する
 ●自分ならではの「ユニークな洞察」をする
 ●「パターン思考」からの脱却
 ●ロジックツリーを活用する
 ●「空―雨―傘」で考える
 ●Whyを5回繰り返す
 ●Howを繰り返して具体化する
 ●異分野のアイデアを取り入れる
  コラム:IT企業勤務、C君のインサイト思考

第4章 あらゆる角度から考える~デッサン思考
 ●答えが出てからもう30分考える
 ●ポジとネガの意味合いをとる
 ●目的・主語・時間軸・境界条件を変えてみる
 ●他部門と「異なる視点のミーティング」をする
 ●解を構造化する
 コラム:食品スーパー勤務、D君のデッサン思考

第5章 「必ずできる」という心と体の使い方
 ●明るく、前向きに、面白がる
 ●他人の意見やアイデアを受け入れる
 ●リスクをとって判断する
 ●論理的思考の筋肉を鍛える
 ●レバレッジを効かせる
 ●行動をカラフルにする

著者プロフィール

山梨 広一  【著】
やまなし ひろかず

1954年東京生まれ。東京大学経済学部卒業。スタンフォード大学経営大学院(経営学修士)修了。富士写真フイルムを経て、90年マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。95年からパートナー、2003年からシニアパートナー。小売業、消費財メーカーおよびその他業界の企業の戦略構築や組織変革、マーケティング、オペレーション改革など、マッキンゼー日本支社において最も豊富なコンサルティング経験を有する。2010年から2014年まで、東京大学工学部大学院TMI(技術経営戦略学専攻)で「企業戦略論」の講座を指導。2014年、マッキンゼー退社後、イオン株式会社執行役を経て顧問。2016年から株式会社LIXILグループ取締役、東京都顧問、マッキンゼーシニアアドバイザー。著書に『プロヴォカティブ・シンキング 面白がる思考』、『シンプルな戦略 戦い方のレベルを上げる実践アプローチ』(以上、東洋経済新報社)、『マッキンゼーで25年にわたって膨大な仕事をしてわかった いい努力』(ダイヤモンド社)、『3原則 働き方を自分らしくデザインする』(SBクリエイティブ)などがある。