VUCA時代のグローバル戦略

VUCAワールドを生き抜くために何をすべきか

パンカジュ・ゲマワット著/琴坂 将広監訳/月谷 真紀訳
定価 3,300円(税込)
ISBN:9784492534311 / サイズ:四六/上/368

不確実性の高まる(VUCA)世界で、組織と戦略をどう問い直すか?

世界情勢が変化するたびにグローバリゼーションへの悲観論と楽観論が盛り上がる。本書は、企業を動かすビジネスパーソンに向け、根拠のない印象論にまとわされず、グローバリゼーションの実態を踏まえた正しい対処と戦略策定ができるようになるためのフレークワークとツールを提供するものである。著者は、国際経営研究の第一人者であり、企業へのコンサルティング経験も多く行っている人物。本書では、客観的データとその分析に多くの紙幅が割かれており、説得力を持ってメディアや世論の感覚的な現状認識に反論する。トランプ大統領の政策、ブレクジット、中国の一帯一路などのトピックから、多くの企業のケースも紹介される。国際経営学の気鋭の研究者である琴坂将広氏(慶應義塾大学准教授)による解説も収録。

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概要

激動の世界で何が変わり、何が変わらないのか。グローバル経営の世界的権威が戦略立案のためのフレームワークを提供する。

目次

日本語版の解説(琴坂将広)

第I部 グローバル化をマッピングする:変化するもの、しないもの
第1章 グローバル化の現状
第2章 グローバル化と衝撃
第3章 長期的に見たグローバル化

第II部 グローバル化をマネジメントする:世界をSPANする
第4章 戦略:いかに競争するか
第5章 プレゼンス:どこで競争するか
第6章 組織構造:いかに結合するか
第7章 非市場戦略:怒りと怒りのマネジメント

著者プロフィール

パンカジュ・ゲマワット  【著】
ぱんかじゅ げまわっと

ニューヨーク大学スターン・ビジネススクール教授(マネジメント・経営戦略)兼経営教育国際化センター(CGEM)ディレクター。IESEビジネススクールのグローバル戦略アンセルモ・ルビラルタ記念講座教授。1983 ~2008年はハーバード・ビジネススクールで教鞭を執り、1991年に史上最年少で正教授に就任。グローバル化およびビジネス・ストラテジスト、大学教授、講演家であるゲマワットは、組織や政策担当者に大きな市場の変化を予想し、備えるための助言を行っている。新興国市場、持続可能な競争優位性、戦略投資も専門としている。『エコノミスト』誌の「史上最も偉大な経営思想家ガイド」での最年少の「指導者」、世界の経営思想家トップ20人、ケース教材著者のトップ20人にも入っている。主な著書に、The Laws of Globalization and Business Applications、World 3.0、Redefining Global Strategy(邦題『コークの味は国ごとに違うべきか』文藝春秋)がある。

琴坂 将広  【監訳】
ことさか まさひろ

慶應義塾大学環境情報学部卒業。博士(経営学・オックスフォード大学)。小売・ITの領域における3社の起業を経験後、マッキンゼー・アンド・カンパニーの東京およびフランクフルト支社に勤務。北欧、西欧、中東、アジアの9カ国において新規事業、経営戦略策定にかかわる。オックスフォード大学サイード・ビジネススクール、立命館大学経営学部を経て、2016年より現職。上場企業を含む数社の社外役員・顧問を兼務。専門は国際経営と経営戦略。主な著作に『経営戦略原論』(東洋経済新報社)、『領域を超える経営学』(ダイヤモンド社)、共同執筆にJapanese Management in Evolution New Directions, Breaks, and Emerging Practices(Routledge)、East Asian Capitalism: Diversity, Continuity, and Change(Oxford University Press)、『STARTUP』(NewsPicksパブリッシング)など。

月谷 真紀  【訳】
つきたに まき

上智大学文学部卒業。訳書に『ネクスト・シェア』『デジタルエコノミーはいかにして道を誤るか』(以上、東洋経済新報社)、『大学なんか行っても意味はない?』(みすず書房)、『Learn Better』(英治出版)、『コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 第12版』(丸善出版)など。