イノベーションの競争戦略

優れたイノベーターは0→1か? 横取りか?

内田 和成編著
定価 1,980円(税込)
ISBN:9784492534496 / サイズ:四六/上/264

イノベーションを横取りする企業、
取り逃す企業、連続して起こす企業、
どこが違うのか?

世の中に存在しなかった画期的な発明やサービスを生み出すことは、企業におけるイノベーションの必要条件ではない。それよりも新しい製品サービスを消費者や企業の日々の活動や行動の中に浸透させることこそがイノベーションの本質である。
筆者たちはこれを行動変容と呼ぶが、これこそが企業がイノベーションを起こすためのカギとなる。そのことをみんなに知ってもらいたいという想いが『イノベーションの競争戦略』の執筆の動機となっている。

イノベーションを世の中になかった商品・サービスを生み出すことと考えると、「イノベーションの競争戦略」は奇異に感じるかもしれない。
しかし、イノベーションとはいかに顧客の行動変容に至るかの競争なのだ。顧客の価値観や行動を変え、次世代の社会の常識を創ることで、自らがゲームチェンジャーとして新しい市場やビジネスモデルを創造することができる。競合他社に対する圧倒的な優位性を築くことができるわけだ。
さらに重要なことは、競争戦略の視点をもつことで、イノベーションに対する企業の取り組みが変わることだ。技術革新ではなく顧客の行動を変化させることをゴールとして取り組むのであれば、そのプロセスは一変することになる。イノベーションの競争戦略とは、顧客の行動を引き起こし、市場における優位性を築くことである。本書では、そのメカニズムを明らかにすることにフォーカスを当てる。


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概要

「イノベーション=技術革新」幻想を覆す1冊。先端技術を取り込んだ先発が後発に負けた事例を取り上げながら本質に迫る。

著者プロフィール

内田 和成  【編著】
うちだ かずなり

東京大学工学部卒業。慶應義塾大学大学院経営学修士(MBA)。日本航空を経て、1985年ボストン コンサルティング グループ(BCG)入社。2000年6月から2004年12月までBCG日本代表。2006年には「世界の有力コンサルタント25人」(米コンサルティング・マガジン)に選出された。2006年より2022年3月まで早稲田大学教授。ビジネススクールで競争戦略論やリーダーシップ論を教えるほか、エグゼクティブ・プログラムでの講義や企業のリーダーシップ・トレーニングも行なう。著書に『仮説思考』『論点思考』『右脳思考』『右脳思考を鍛える』(以上、東洋経済新報社)、『ゲーム・チェンジャーの競争戦略』(編著)『異業種競争戦略』『リーダーの戦い方』(以上、日本経済新聞出版社)などがある。