「価値」こそがすべて!

ハーバード・ビジネス・スクール教授の戦略講義

フェリックス・オーバーフォルツァー・ジー著/原田 勉訳
2023年4月7日 発売
定価 2,640円(税込)
ISBN:9784492534632 / サイズ:四六/上/376

ハーバード・ビジネス・スクール教授が教える、
たった1つの図で圧倒的なパフォーマンスを引き出す戦略を考える技術、実効する技術!

ハーバード・ビジネス・スクールで学ぶ、
世界のエグゼクティブが歓喜する「バリューマップ演習」が学べる価値ある1冊!

***

本書で紹介する「バリューベース戦略」は、現在、HBSのエグゼクティブ・コースやMBAプログラムで教えている戦略への主要なアプローチです。世界中のHBSの卒業生が、より良い意思決定を行い、企業のパフォーマンスを向上させるために、バリューベース戦略を採用しています。

HBSの多くのコースでは、経営者が教室で議論されたアイデアを会社に持ち帰るためのツールを提供しています。そのなかでも特に効果的なのが、「バリューマップ」と呼ばれるものです。

もし、私がエグゼクティブと数時間しか話せないのであれば、このツールをビジネスに応用してもらうことを勧めます。私たちのコースで自社のバリューマップを作成した何百人ものエグゼクティブと同様に、日本の読者の皆様にもこのツールが役に立つことを願っています。(日本語版序文より)

***

ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)で人気の高い戦略コースでの対話から生まれた本書は、米国で発売されると話題になり、フォーブスのThe 10 Best Business Books Of 2021 の1冊に選ばれています。

著者のフェリックス・オーバーホルツァージーはHBS教授で競争戦略分野の中心的人物です。かれは経済学ベースの研究を行っており、その主張もビジネス書に多い抽象度の高い議論ではなく、非常にクリアでロジックも整理されています。

本書で公開された「バリューベース戦略」は、HBSでも最先端の戦略理論であり、従来の戦略論、たとえば、マイケル・ポーターのポジショニング・アプローチやダイナミックケイパビリティ論をより進化させ、なおかつシンプルに定式化したものになっています。

このバリューベース戦略は、日本ではまだよく知られていませんが、日本企業の戦略の刷新をはかるうえできわめて有益だと思われます。本書にはそのためのヒント、具体的処方箋が明確に提示されています。(訳者あとがきより)

試し読み

商品を購入する

概要

優れた戦略はたった1つの図で表せる! HBS教授が20年の歳月をかけて導いた価値創造の戦略フレームワークが学べる!

目次

第1部 卓越したパフォーマンス
    ──価値を生み出すバリューベース戦略

第1章 よりシンプルに、より良く
第2章 チャンスの海
第3章 利益ではなく、価値を考える

第2部 顧客の価値
    ──WTPを上昇させる戦略アプローチ

第4章 拍手喝采
第5章 見え隠れするもの
第6章 ヘルパーを募集中
第7章 友か敵か?
第8章 ティッピングポイント
第9章 弱者のための戦略

第3部 人材とサプライヤーの価値
    ──WTSを低下させる戦略アプローチ

第10章 聴こえている感覚
第11章 ギグと情熱
第12章 サプライチェーンも人である

第4部 トップ企業の生産性
    ──コストとWTSを同時に低下させる戦略アプローチ

第13章 ビッグ・イズ・ビューティフル
第14章 学習効果
第15章 嘲笑する理由はない

第5部 バリューベース戦略の実行
    ──バリュードライバーとバリューマップ

第16章 Howを尋ねる
第17章 良き戦略には悪が必要
第18章 投資を導く

第6部 価値の創造
    ──シンプルで優れた戦略の目的

第19章 点と点をつなぐ
第20章 社会的価値

著者プロフィール

フェリックス・オーバーフォルツァー・ジー  【著】
ふぇりっくす・おーばーふぉるつぁー・じー

ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)教授。チューリッヒ大学博士(経済学)。HBSでは、戦略ユニットのアンドレアス・アンドレセン経営学教授としてMBAプログラムおよびゼネラルマネジメント・プログラムなどのエグゼクティブ教育コースで競争戦略を教えるとともに、MBAプログラムの議長やグローバル研究所の上級副所長など、さまざまなリーダー的役割を担っている。かれのコースはエグゼクティブや学生に人気を博し、優れた教職員に与えられる数々のティーチング・アワードを受賞している。また、競争戦略やデジタル技術が企業業績に与える影響に焦点を当てた学術研究やコンサルティングの成果は、The Financial Times、Le Figaro、The New York Times、The Wall Street Journalなど、世界中のメディアで紹介されている。

原田 勉  【訳】
はらだ つとむ

神戸大学大学院経営学研究科教授。1967年京都府生まれ。リクルート組織活性化研究所を経て、スタンフォード大学Ph.D.(経済学博士号)、神戸大学博士(経営学)。神戸大学経営学部助教授、科学技術庁科学技術政策研究所客員研究官、INSEAD客員研究員、ハーバード大学フルブライト研究員を経て、2005年より現職。専攻は、経営戦略、イノベーション経済学、イノベーション・マネジメントなど。大学での研究・教育に加え、企業の研修プログラムの企画なども精力的に行っている。主な著書・訳書に、『OODA Management(ウーダ・マネジメント)』(東洋経済新報社)、『イノベーション戦略の論理』(中央公論新社)、『OODA LOOP(ウーダループ)』(訳・解説、東洋経済新報社)、Economics of an Innovation System(Routledge)などがある。