P&Gウェイ

世界最大の消費財メーカーP&Gのブランディングの軌跡

デーヴィス・ダイアー著/フレデリック・ダルゼル著/ロウェナ・オレガリオ著/足立 光訳/前平 謙二訳
2013年6月28日 発売 在庫なし
定価 3,850円(税込)
ISBN:9784492540107 / サイズ:A5/上/400

1837年創業、ローソクと石鹸の小工場から180カ国・46億人に届くグローバルカンパニーに至るまで――

南北戦争のとき、夜を照らすために連邦軍が使ったローソク。洗濯の苦労から開放した合成洗剤。忙しい両親の助けとなった使い捨てオムツ。これらのすべての画期的な製品の源はすべて同じ会社、消費財において「世界の巨人」であるプロクター&ギャンブル社(P&G)である。本書は、2世紀ほど前から今日、世界中至るところで生活改善のためのトップブランドを次々と生み出すような世界的企業になるまでの歴史を描いたものである。P&Gの社内文書の閲覧に加え、経営陣や従業員との独占インタビューが許可されて、明かされた唯一の公式記録。一社の経営史でありながら、経営学・マーケティングの教科書的な企業の事例として読んでおきたい一冊。

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概要

世界No.1の消費財メーカーP&Gの2世紀に及ぶマネジメントの歴史。内部資料を使い、多角的に紹介した初の試み。

目次

プロローグ P&Gの進化を支えた3つの時代と5つのテーマ

第1部 黎明期(1837~1945年)
第1章 P&Gの誕生(1837~90年)
第2章 企業基盤の確立(1890~1945年)
第3章 伝説的ブランド――アイボリーとタイド

第2部 P&G流マーケティングの確立(1945~80年)
第4章 各種消費財への事業拡大(1945~80年)
第5章 伝説的ブランド――クレストとパンパース

第3部 世界市場への進出(1980~90年)
第6章 グローバルへの展開(1980~90年)
第7章 日本市場での教訓
第8章 伝説的ブランド――パンテーン

第4部 縮小市場での模索(1990年~)
第9章 1990年代の組織改革
第10章 サプライチェーン再構築
第11章 ブランドの再生――アイボリー、クレスト、オレイ
第12章 中国への進出

エピローグ ブランド構築の原則

著者プロフィール

デーヴィス・ダイアー  【著】
Davis Dyer

マサチューセッツ州ケンブリッジに本部を置き、歴史・記録文書の保管サービスを提供したコンサルティング企業であるウィンスロップ・グループの共同創設者兼理事。『ハーバード・ビジネス・レビュー』の元アソシエイトエディターであり、企業戦略について広くコンサルティングを行っている。共著書に、Changing Fortunes: Remaking the Industrial Corporation(共著、Wiley)、The Generations of Corning: The Life and Times of a Global Corporation(Oxford University Press)、Performance Without Compromise: How Emerson Consistently Achieves Winning Results(Harvard Business Review Press)などがある。

フレデリック・ダルゼル  【著】
Frederick Dalzell

ウィンスロップ・グループ シニアコンサルタント。金融サービス、消費財、製造、教育などの分野で活躍。米国文明の研究によりハーバード大学から博士号を取得。ハーバード・ビジネススクール元研究員。著書にEngineering Invention: Frank J. Sprague and the U.S. Electrical Industry(The MIT Press)、Changing Fortunes: Remaking the Industrial Corporation(共著、Wiley)などがある。

ロウェナ・オレガリオ  【著】
Rowena Olegario

オックスフォード大学コーポレート・レピュテーションセンター研究員。イェール大学で歴史学学士、ハーバード大学で歴史学博士を取得。ヴァンダービルト大学の歴史学助教授を経て現職。著書にA Culture of Credit: Embedding Trust and Transparency in American Business(Harvard University Press)などがある。

足立 光  【訳】
あだち ひかる

ヘンケル・ビューティーケア コーポレート・ヴァイス・プレジデント兼北東アジア統括ゼネラル・マネージャー。1968年米国テキサス州オースチン生まれ。90年一橋大学商学部卒業。P&Gのマーケティング部に入社し、日本・海外勤務を経て退職。ブース・アレン&ハミルトンとローランド・ベルガーにおいて、マーケティング・販売などを専門とする経営コンサルタントとして、全社成長戦略、新製品導入マーケティング戦略、海外進出戦略、マーケティング能力強化、販売・チャネル戦略などのコンサルティングに携わる。2004年よりヘンケルライオン コスメティクス(現シュワルツコフ・ヘンケル)へ転じ、2011年より現職。共訳書に『マーケティング・ゲーム』『ブランディング・ゲーム』(ともに東洋経済新報社)がある。

前平 謙二  【訳】
まえひら けんじ

翻訳家。1959年鹿児島県生まれ。84年関西大学文学部英文学科卒業。テレビCMプロデューサー、広告代理店勤務を経て94年P&Gに入社。マーケティング局で15年間北東アジアのブランドの宣伝広告を担当。その後、翻訳家として独立。