なぜ働かなければならないのだろうか?
雇用環境が厳しいなか、明日に望みを失った人たちは、「今」「ここ」に引きこもっている。本書では、これから就職しようとする人や若い人々に向けて、働くとはどんなことか、良き企業人とは、良き社会とはについて、さまざまな角度より論述する。
著者は、企業の人事担当として、30年間のべ1万人にわたる人事・採用面接に立ち会ってきたという経験を持つ。企業人・実務家の手による現場からのエール。
解説は東京大学教授の玄田有史氏。「就職に苦しむ若者たち、日々の仕事に悪戦苦闘する企業人、企業経営に携わるすべてが今こそ心に刻むべきメッセージ」
第1章 二人の青年と「素朴な疑問」 第2章 変質する産業社会 第3章 地軸のすすめ 第4章 「良き企業」とはどういう企業か 第5章 「良き企業人」とはどういう人か 第6章 「良き企業人」にどうしたらなれるのか 第7章 「良き社会」とはどういう社会か 終 章 それから五〇年、二人の対話
中澤二朗
なかざわ・じろう
新日鉄ソリューションズ株式会社人事部部長。
1951年群馬県生まれ。1975年新日本製鐵株式会社入社。鉄鋼輸出、生産管理、労働部門などを経て、人事部門に異動。
2001年新日鉄ソリューションズ発足後、同社に転籍。30年近くにわたって、人事・採用全般に携わる。採用面接者はのべ1万人に及ぶ。専門誌への寄稿やシンポジウムでの講演多数。2011年4月より高知大学客員教授に就任予定。