震災後のグローバル時代に持つべき覚悟。
名著『社長が戦わなければ会社は変わらない!』に大幅加筆。リーマン・ショック、東日本大震災など幾多の試練を乗り越え、ますます真価を発揮する金川流経営のすべてを明かす。
【著者からのメッセージ】
厳しい経営環境下で、企業が利益を出し続けるのは並大抵のことではありません。
苦しいときにこそ、その企業がどれほどの強さを持っているのかが試されているのだと思います。
危機のときにこそ、企業は自らの体質を強化しなければ生き残れません。
そして、そのカギを握るのは、経営者なのです。
(序章より)
序 章 危機と戦う経営――会社を救えるのは経営者しかいない 第1章 新しい危機との戦い――最大の貢献は利益を出すこと 第2章 戦って乗り越えた危機――不況でも利益を出す 第3章 自分流の経営で戦う――「私もボスは株主」 第4章 会社を変革するために戦う――抵抗勢力にひるまない 第5章 少数精鋭でムダと戦う――ゼロからの発想で必要なものを考える 第6章 世界を舞台に戦う――海外でも自分の経営哲学を貫く 第7章 戦うトップの条件――経営者に求められる能力と覚悟 第8章 日本企業よ共に戦おう――どんなときでもチャンスはある
金川千尋
かながわ ちひろ
信越化学工業株式会社・代表取締役会長。
1950年、東京大学法学部卒業、極東物産(現三井物産)入社。62年、信越化学工業に入社し、70年に海外事業本部長となる。78年、塩化ビニール事業の海外子会社・米国シンテック社長に就任し、塩ビ事業を世界最大規模に成長させた。90年、シンテック社長と兼務で、信越化学工業の代表取締役社長に就任。2010年、代表取締役会長に就任。その間、2008年3月決算では13期連続で最高益を更新。リーマン・ショック後の不況のなかでも利益を出し続け、いちはやく回復した11年3月期には大幅増益を達成。
著書に、日本経済新聞での連載「私の履歴書」に加筆した『毎日が自分との戦い』(日本経済新聞出版社)がある。2011年、シンテックの経営をまとめた論文「ポリ塩化ビニール工業の経営――コモデティ事業における事業強化と経営」により、東京大学より学術博士号を授与される。