【内容紹介】
TV番組にタダで取り上げてもらう、タレントに商品を絶賛させる……といった独自のPR手法で業界の注目を集める著者の初めての著書。
全国飲食店チェーンでの伝説的な成功から「行列請負人」として有名になった一方で著者は、「映画レッドクリフ×白木屋」「富士そば」など大型案件で顕著な実績をあげてきた。宣伝代行業を始めて3年目には売り上げ20億円超を達成し、ますます脚光を集めるようになっている。そのため最近ではPRの依頼が殺到しており、飲食店やニッチな新商品など、小口の依頼は断っているのが現状だという。
本書は、そうした著者が断らざるをえないような、街の飲食店、個人商店、中小企業、大企業でも小口の商品・サービス……といった小規模ビジネスの担当者に向けて、自分たちでコストゼロからでき、効果の大きいPR手法を指南する。
本書で紹介されるPR手法は具体的、実践的で役立つものばかりだが、そのなかで語られる著者の波瀾万丈な生き方もたいへん面白い。著者は、高校を中退しJリーグチーム下部組織とプロ契約をしたが、解約の憂き目にあう。しかし、フリーターとなってから、捨てられている中古バイクを直して売るビジネスで成功し、11店舗を経営するまでになった。その過程で、自分がビジネスの基礎を知らないことを反省し、経営を学ぶためユダヤ系商社に勤務。数十人抜きで、ユダヤ系商社の日本法人の実質トップに抜擢される。そして、ここで身につけたユダヤ式の考え方が、著者独自のPR手法のベースになったのである。
ちなみに、著者が学んだユダヤ式の考え方とは、すべてのものを数値化して対価をそろえること、無価値なもののなかに価値を見いだすこと。この考え方を応用し、宣伝費を出せない個人商店でも、飲食券やサービスなどの提供とバーターで芸能タレントを使う手法などを紹介している(全国タレント事務所一覧付き)。また、自社商品やメニューにまつわるストーリーを、フリーペーパーやローカルテレビに取り上げてもらい、その実績を元により大きなマスコミでの露出へとつなげていく"メディア・ウェーブ"戦略も解説されている。「お金がなければ、タレントも使えないし、メディアに取り上げてもらえない……」という思いこみを覆す画期的なPR手法であり、まさに宣伝革命とでもいうべき内容になっている。
本書で紹介している、お金をかけずに商店や中小企業の情報を発信し活性化する手法は、シャッター街化に悩む地方商店街の再生にも結びつく。同時に、フリーペーパーや地元局などローカル・メディアの再評価にも結びつく。しいては、日本経済を活性化することになると著者は使命感を持って訴えている。
第1章 お金のかからない宣伝方法の発見 第2章 中古バイクとユダヤ式ビジネス 第3章 報われない価値をお金にする原理 第4章 新しい宣伝方法は小さいビジネスでも使える 第5章 テレビに取り上げられるための法則 第6章 リリースからテレビまでの道のり 第7章 ローカル・メディアの潜在力 第8章 タレント事務所はネタの宝庫 第9章 ストーリーの豊かな活き活きした日本へ