私たちは文書管理の見直しに取り組んだ
人や企業、組織は、手紙や資料などの書面を使って業務を遂行する。そのための「文書」は、人に情報を伝えたり、作業内容を記録するために使用される。従来は「紙」に「手書き」されていた情報生成作業が、「電磁的媒体」に「コンピュータ」を使用して生成・交換・保管されるようになってきた。
経営でも、「紙」という「見えている情報」だけの管理・保管から、「目に見えない磁気」「大量のデータ」などを管理しなくてはならなくなっている。経営の透明性確保と経営力強化のためには、すべての文書を電子化することが不可欠ということで、電子での文書管理が進み始めて久しい。一方で、文書管理システムを導入している企業が、既存文書の管理上で起こる課題や問題が数多いという。
本書では、これまでに起こった問題をストーリー形式で表し、問題の捉え方や関連する技術・サービスを解説し、解決の指針やソリューションを示す。
1.文書管理の見直し開始! 2.情報の共有とナレッジマネジメント 3.グローバル時代の権利保全 4.個人情報の保護と業務効率 5.証憑、会計財務の電子化 6.医療情報の電子化 7.公文書管理法がやってくる 8.クラウド化するシステム 9.全体のポリシーのまとめ
(社)ビジネス機械・情報システム産業協会
ドキュメントマネージメントシステム部会
(社)ビジネス機械・情報システム産業協会(JBMIA)は、昭和35年に(社)日本事務機械工業会として発足以来、ビジネス機械を中心とした産業の総合的な発展と事務効率の向上に資するべく、複写機・複合機からモバイル機器に至るビジネス機械やソフトウェア・サービス事業を営む有力企業60社(正会員35社、賛助会員25社)が参画し、12の各製品別部会、9つの各課題別委員会およびこれらを支援する組織のもとに、業界団体として各商品群の共通重要課題の解決に貢献しようと機動的な活動を展開している。
本書を編纂したドキュメントマネージメントシステム部会は、2005年に施行されたe-文書法および関連法案の立案に際して、紙書類の電子化による文書管理システム(DMS)の「ベンダー団体」および「導入利用団体」の立場から、各種の報告や提言を行うと共に、企業の「透明性確保」と「企業競争力強化」を両立させるための最適なの実現と普及に努めている。