編集者コメント
市場に関する学術的な研究と政策論議では、これまで、家計よりも、企業・生産者に焦点が当てられてきた。家計に関する研究でも、貯蓄と資産運用ポートフォリオ選択という観点から分析が行われてきた。それに対して、本書では、消費者債務に焦点を当て、プライバシー規則、契約責任に関する規制、金融の安定性および過重債務のような現代的なテーマにスポットを当て、現在進行中の政策論議に必要不可欠な実証的、理論的な学問的成果を提示する良書である。
第1章 消費者信用の需要と供給に関する経済学 第2章 米国およびヨーロッパにおける消費者信用市場 第3章 家計債務の需要と供給に関する国際比較 第4章 規制、フォーマルおよびインフォーマルな契約履行の強制力と家計向けローン市場の発展:イタリアからの教訓 第5章 住宅資産と金融債務の累積:英国家計からの証拠 第6章 クレジットカード:理論と実際 第7章 破産と消費者行動:理論と米国における証拠 第8章 米国におけるクレジットカウンセリング産業の発展 第9章 米国における消費者信用報告の発展と規制 第10章 信用情報共有の割合と効果