大変動、大再編時代の幕開けか!?
日銀を代表してバーゼルIIの実施に
携わってきた著者が解き明かす、
バーゼル新規制の全容と日本金融の未来像。
2007年以降に発生した「グローバル金融危機」に対応して策定された「バーゼルIII」が2012年末より導入される。この新BIS規制(バーゼルIII)の大枠について、
(1)所要自己資本の質と水準、
(2)金融規制の単純化・裁量余地の最小化、
(3)リスク・スコープの拡大、
などについて解説するとともに、新しい金融規制ルールが、日本のマクロ経済や金融システムにもたらす影響を大胆予測。日本の銀行監督当局や邦銀が、いかに上手くバーゼル3)を利用しながら、今後の難局に対峙していく生き残りの道を提示する。
第1章 金融危機とは何だったのか 第2章 金融危機を解析する視点 第3章 バーゼルIIIとは何か~問題意識と内容の分析 第4章 バーゼルIIIの問題点 第5章 バーゼルIIIのインパクト 第6章 日本・邦銀に残された道
大山 剛
おおやま・つよし
有限責任監査法人トーマツ 金融インダストリーグループ パートナー.
1985年一橋大学経済学部卒業,日本銀行入行.97年ジョージ・ワシントン大学金融学修士.94~97年国際通貨基金政策開発局出向.01~08年,日本銀行金融機構局にて,大手金融機関考査やリスク管理高度化,バーゼルII実施の業務に携わる.
05年金融機構局参事役.08年6月まで,バーゼル委員会傘下の多くのバーゼルII実施に係るグループに日本銀行代表として参加.
08年8月に日本銀行を退職し,10年6月より現職.09年1月よりGARP(Global Association of Risk Professionals)東京地区理事.
著書として『グローバル金融危機後のリスク管理』(金融財政事情研究会、2009年),Post-crisis Risk Management - Bracing for the Next Perfect Storm,John Wiley & Sons, 2009、前記著書の英語訳)などがある。