1994年の第1版以来、評価の高いスタンダード・テキストの最新改訂版。
第1版刊行以来の17年間におよぶ日本の金融経済は、バブル崩壊後の不良債権問題、金融システム不安、デフレーションの進行と日本銀行のゼロ金利政策や量的金融緩和政策、銀行再編によるメガバンクの出現、異業種からの金融業界参入、日本版ビッグバンを契機とした金融市場の変貌、サブプライム・ローン問題に端を発した金融危機など、すさまじい変化を遂げてきた。
本書では、これらの金融経済に関する理論・制度・歴史の3つの要素を、「基礎コース」「応用コース」の2段階による標準的なスタイルで学ぶことができる。
第I部 基礎コース 第1章 金融の基本的な機能 第2章 家計の貯蓄とポートフォリオ選択 第3章 企業の投資と資金調達 第4章 金融機関と金融市場 第5章 金融システムとプルーデンス政策 第6章 金融政策の目的と手段 第II部 応用コース 第7章 短期金融市場と日本銀行の金融調節 第8章 預金・貸出市場と信用創造 第9章 債券市場と利回り曲線 第10章 株式市場とバブル現象 第11章 外国為替市場と対外均衡 第12章 金融派生商品市場とリスク配分
黒田晁生
くろだ・あきお
1947年 愛知県に生まれる 1970年 東京大学経済学部卒業 1971年 日本銀行入行 1976年 イェール大学経済学部大学院修士課程修了 1986年 日本銀行金融研究所研究第1課調査役 1989年 日本インベスターズ・サービス(株)主席アナリスト 1991年 日本銀行金融研究所研究第2課長 1994年 明治大学政治経済学部に転職 1996年 日本経済研究センター主任研究員 1999年 サンフランシスコ連邦準備銀行客員研究員 現 在 明治大学政治経済学部教授 主要著書 『日本の金利構造』東洋経済新報社、1982年 『金融』(共著)有斐閣、1987年 『日本の金融市場』東洋経済新報社、1988年 『金融政策の話』日本経済新聞社、1989年 『金融改革への指針』東洋経済新報社、1997年 『企業財務戦略ビッグバン』(共著)東洋経済新報社、1998年 『金融』(やさしい経済学シリーズ)東洋経済新報社、1999年 『金融システムの国際比較分析』(共著)東洋経済新報社、1999年 『金融市場の構造変化と金融機関行動』(共編著)東洋経済新報社、2001年 『金融システム論の新展開』(編著)金融財政事情研究会、2008年