信用創造、貨幣創造を組み込んだ、整合的なマクロモデルをどうつくるか、に焦点を当てた本。金融危機や、その後の調整過程、政策対応などを考えるうえで、これまでの理論では不均衡を説明できず、したがってその後の調整過程も明らかにされない。 本書は、それにかわる代替モデルを打ち立てて定式化しており、今後金融危機の分析には欠かせないユニークなモデルとなることをめざす。
序論
第1章 ケインジアン・モデルおよび「マネタリスト・モデル」と利子率政策
第2章 貨幣錯覚、名目政府支出と利子率政策
第3章 信用と貨幣の創造を含んだマクロ経済モデルの本質
第4章 為替相場決定理論の再構成について
第5章 開放経済におけるマクロ不均衡調整モデル
第6章 市場の均衡および不均衡における信用創造と貨幣供給
第7章 貸出市場の不完全性による信用割当とマクロ信用創造モデル
補遺および数学注