通貨外交

黒田 東彦著
2003年7月11日 発売
定価 1,870円(税込)
ISBN:9784492681190 / サイズ:サイズ:四六判/ページ数:256


 【内容紹介】 


 

20世紀末のITバブル崩壊後、成長のエンジンを失った世界経済は、グローバル・デフレ突入を目前にしている。そうした中で、円高・株安に苦しむ日本の通貨当局は、どのような為替政策をとり、先進各国と経済政策の話し合いを重ねてきたのか。1997年のアジア通貨危機を教訓として強化されたアジア金融協力は、どこまで進展しているのか。日本の通貨外交の最前線に立ってきた著者が、世界経済の中の「円のいま」を明らかにする。


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概要

長期間、財務官を務めた著者が為替政策の考え方とアジア金融協力の構想を明らかにする。通貨当局の行動の背景が示される。書き下ろしと本邦初公開の海外講演録。

目次


序 章 円とグローバル・エコノミー
      :円の国際化こそ究極の為替政策

第1章 束の間の明るさをもたらしたIT革命

第2章 グローバリゼーションとどう向き合うか
      :国際金融システムの課題

第3章 進展するASEAN+3の協力体制

第4章 アジア共通通貨への道

第5章 円安局面の到来

第6章 不安定化するドル円レート、日米株価

第7章 鮮明化した世界経済の変調

第8章 グローバル・デフレへの懸念

著者プロフィール

黒田東彦
くろだ・はるひこ

日本銀行総裁
1944年福岡県生まれ。1967年東京大学法学部卒業。同年大蔵省入省。1971年オックスフォード大学経済学研究科修士課程修了。1997年国際金融局長、1999年財務官。一橋大学教授、アジア開発銀行総裁を経て2013年3月日本銀行総裁に就任。