国際通貨システムの体制転換

山下 英次著
2010年9月10日 発売
定価 5,500円(税込)
ISBN:9784492681312 / サイズ:サイズ:A5判/ページ数:424


国際通貨システムのあるべき姿を探る


 

たび重なる経済・金融危機は国際通貨システムとの関係を抜きに語ることはできない。本書では、変動相場制以前の通貨制度を丹念に検証し、変動相場制が果たして最適な通貨制度なのかを検証する。



変動相場制に期待されていたメリットは本当に存在するのか。なぜこれほど世界的な通貨危機・金融危機が頻発するのか。変動相場制以前のシステムがうまくいかなかったのは制度にどのような欠陥があったのか。それらを検証することにより、歴史的視点を踏まえ新たな通貨体制を提案する。


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概要

変動相場制とともに、世界的な通貨危機の発生は格段に頻度が増した。果たして変動相場制は最適な通貨制度なのか。歴史的視点を踏まえ、新たな体制の構築を提案する。

目次


第1章 19世紀ヨーロッパにおける3極通貨圏体制
第2章 国際金本位制と両大戦間期の国際通貨制度
第3章 ブレトンウッズ体制
第4章 現行変動為替相場制
第5章 ヨーロッパ域内通貨制度の経験と国際通貨制度変革
    への含意
第6章 新興市場国にとって望ましい為替相場制度
第7章 カレンシー・ボード制(CBA)
第8章 変動相場制の機能上の問題点
第9章 国際通貨システムの体制転換に向けた提案

 

著者プロフィール

山下英次
やました えいじ

1947年東京生まれ,1970年慶應義塾大学経済学部卒業,東京銀行に入行し,調査部・国際投資部・海外部などに勤務の後,1988年大阪市立大学へ移籍.同大学経済学部助教授を経て現在,同大学大学院経済学研究科教授.経済学博士号(2003年大阪市立大学).

東アジア共同体評議会(CEAC)有識者議員および(財)日本国際フォーラム(JFIR)政策委員.2003年ハンブルク大学国際問題研究所(IIA)客員フェロー,2008年欧州大学研究院(EUI)ロベール・シューマン高等研究所客員フェロー.専門;国際金融論,ヨーロッパ経済論(欧州統合論),アジア統合論.

主著;単著『ヨーロッパ通貨統合――その成り立ちとアジアへのレッスン』(勁草書房,2002年),編著『東アジア共同体を考える――ヨーロッパに学ぶアジア地域統合の可能性』(ミネルヴァ書房,2010年).